月別アーカイブ: 2014年4月

キャラメルポーチ2- 布選びの楽しみ

キャラメルポーチの試作品。前回紹介した2つの作り方のうち、「工作方式」ではじめて作ってみたサンプルです。

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2番目の画像は教室の皆様の作品。試作品↑ より少し大きいサイズです。シンプルな形なので、どんな布で作っても大丈夫。自由に好きな布を選び、裏地との組み合わせも自分の好みでチョイス。市販品にはない自分だけのポーチが仕上がります。

立体作品なので、教室ではカルトナージュに使う接着剤を刷毛で塗る方法で制作。

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ファスナー部分にステッチが出ないので、刺繍作品などを仕立てる場合にもお勧めです。

インテリアファブリックで作ると、ぐっとおしゃれに・・・

キャラメルポーチ

お手持ちの布や芯地、接着剤などで作れますが、使う芯地や接着剤によって仕上がりの風合いや作りやすさが変わってきます。芯地と接着剤との関係や用途、応用例などは後日あらためて・・・。(早くまとめたいのですが、なかなか時間がとれず・・・)

キャラメルポーチ 貼って作る2つの方法

ファスナー付きのフラットポーチに続き、今回はキャラメルポーチの作り方について紹介します。

昨年秋、書籍のために、いろいろな形のファスナーポーチを試作した中で、ぜひ紹介したいと思ったのがこのポーチでした。直方体のファスナー付ポーチ。「キャラメルポーチ」と呼んでいるかは別として、愛用している人も多いのではないでしょうか。

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私自身もいくつか持っていますが、まさか「ボンド」で貼って作ることになろうとは・・・。本にはちょっと変わった作り方を載せましたので、その背景について、少しまとめてみました。

 

まず最初のサンプルは、”縫う”のと同じ発想の作り方「ソーイング方式」で試作※1。問題なく仕上がったのですが、「ファスナー付きポーチ」の時と同じく、内側ののり代がどうしても気になって。・・・秋の夜長、夜なべをしてたどり着いたのは、やはり「折り紙・工作方式」でした。

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ラッピングの”キャラメル包み”のイメージで作っていく方法。↑ 今回はこちらの作り方を書籍で紹介しています。(カルトナージュなどの工作が好きで、ミシンが苦手な方にはおススメの方法です。接着剤を刷毛で塗る方法で作りました※2)

内部の仕上がりの違いです。↓CamidecorHT15

ご覧のように、仕上がりの美しさを優先して本には折り紙・工作方式を載せましたが、市販のポーチで内側に”縫い代”が出ているものもあり、両方の作り方を知りたい方もおられるのでは?と思います。

本に紹介できなかった「ソーイング方式」の工程をざっとまとめましたので、「内側にのり代が出てもOK」という方は以下の方法を試してみてください。裏地をつけない一枚仕立ての場合も同じ方法で作れます。

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上の画像は一番最初の試作2つ。綿のプリント地とファスナーを使って、不織布と布の接着芯2種類で作ってみました。接着剤はコニシの「ボンド裁ほう上手」を使用。

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まず、製図通りにカットした接着芯に、表布、裏布をそれぞれ貼ってファスナーに接着。上の画像のように筒にした後、★印部分を貼り合わせます。 CamidecorHT12-1 オレンジの★印ののり代 を貼り合わせ、立体にして完成です。のり代が気になる場合は、マチ部分に貼ってしまうか、バイアステープを貼って隠すとよいでしょう。裏地をつけない1枚仕立ての場合は、ファスナー部分にテープなどを貼って補強すると強度がアップします。

教室の作品例や、「芯地」や「接着剤」との相性については、別にまとめて紹介したいと思います。

※1 ここでの「ソーイング方式」とは”貼って作る手法”の1つの呼び名で、”縫って作る方法”のことではありません。ちなみに、キャラメルポーチをミシンで縫って作る方法にも複数あり、「布を畳んで両脇を縫うだけ」というのはかなり簡単な方法です。

※2  接着剤は「ボンド裁ほう上手」以外でOKです。カルトナージュの作業に慣れた方が「折り紙・工作方式」で作る場合は、アイロンのいらない接着剤を刷毛で塗る方が作りやすいと思います。ただ、カルトナージュ作品同様、洗濯不可ですのでご注意を。

筒型ボックス(3段タイプ) -ジュエリーケースのような箱

新緑がまぶしい爽やかな季節がやってきました。手入れが悪く、もしかしたら枯れてしまったのかも・・・と心配していた鉢植えの枝からやわらかな新芽が出て、生命の強さに感謝。新緑が陽に透けてキラキラ輝く風景を見るのはこの季節の一番の楽しみです。

さて、下の画像は筒型ボックス(3段タイプ)。2008年にサンプルとして作った作品で、2009年の春から教室の定番の課題となっています。

閉じるとただの筒ですが・・・

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開くと3段の丸箱のオープン棚が出てきます。

昔どこかのショップで見かけた「革製の筒型ジュエリーボックス」に触発されて作ってみた作品ですが、布で手作りする場合は、できるだけキレイに仕上がるよう、ちょっとした裏ワザを使っています。

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下の画像は同じ日に教室で仕上げた方お2人の作品。

赤いボックスは、クロスステッチプロ級の方の作品で、刺繍と3種類の布のバランスが絶妙です。

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黒いボックスも3種類の材料を上手く組み合わせ、スタイリッシュな仕上がりに。

作品の色は偶然に「赤と黒」。フランスの小説とは全く関係ありませんが、黒いボックスの裏側は香水ビンとエッフェル塔のモチーフ。(その後、黄色とグリーンのリボンがあしらわれ無事完成となりました)

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教室では初心者も上級者も一緒のスペースで、それぞれ違った課題に取り組んでいますが、進度が同じ方同志、あえて同じ課題で調整することも少なくありません。別の人のアイデアや布選びに触れることによって、作る楽しみが2倍になり、作業の苦しみ(?)が軽減されるようです。

筒型ボックスには構造が異なるバリエーションが5種類ありますが、3段タイプは中・上級者向けの1日クラスの作品です。

紙袋トート応用1 ー和紙のバッグと折り畳みAタイプ

紙袋トートバッグのバリエーションより。最初の画像は2011年に書籍で紹介した、和紙で作った作品です。

「いせ辰」さんの江戸千代紙(後ろ3点)と京友禅紙(手前の縞柄)。伝統柄の和紙を少しモダンにアレンジするという試みでした。

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真ん中の小さなバッグは折り畳みAタイプ(←Bもあります)。濃いピンクと銀色の市松模様の江戸千代紙で作ったギフトバッグです。ちょうど封書や小冊子が入るサイズなので、卓上レターケースや小物入れに。(携帯、メガネ、文庫本など入れて家の中で持ち運ぶのに便利です)

底が畳まれるタイプは、内底に薄めの厚紙を入れて使うのがおすすめ。底がしっかり安定します。↓

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下の画像は教室の皆さんの作品で、持ち手交換型の紙袋トート。こちらは畳めないタイプで、各自好きな大きさで設計し、革の色も好みのものを選んで制作します。

箱とは違う発想で布使いが楽しめるのも嬉しいところで、左のお2人の作品は、あえて柄の布をマチ部分に使用するという素敵なアイデア。(もう少しわかりやすい画像を、今後こちらのページに載せる予定です)

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「ボンド」で作るなんて強度は大丈夫なの?と聞かれることがありますが、木工用接着剤の接着力はかなりのもの。カルトナージュの箱を解体するのが大変なのを経験した方も多いのではないでしょうか。

気をつけなければならないのは、水と材料。紙は水に弱く、また、「木工用接着剤」は水溶性なので、雨がザーザー降っている中、傘もささずに持ち歩くのはおすすめできません。

また、接着剤には材料との相性があり、材料によっては接着できないものも。自然素材の綿や麻はしっかり接着できますが、化繊を使うと接着力が弱まる(または接着しない)ので、注意が必要です。

 

紙袋トートとマチ付きトート-芯地とデザインの関係

サブバッグとしてちょっとした荷物を入れるのに便利な紙袋、ペーパーバッグ。少ししっかりしたものが欲しい時、気に入った布で作りたい時は、手作りすることが可能です。

最初の画像は厚紙に布を貼って作った「紙袋トート」。カルトナージュ(厚紙細工)のテクニックを応用した作り方で、1㎜程度の厚紙を芯にすることによって、カチッとしっかりしたバッグに仕上がります。

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2番目の画像↓ は「マチ付きトート」と名付けたバッグ。上の紙袋トートと全く違って見えますが、実はほぼ同じ構造。もともと「紙袋トートのソフトタイプ」と呼んでいたアイテムです。→こちらにも画像があります。Camidecor1424 構造が同じなのに全く違うデザインに見えるのは、布を貼る「芯」にナイロン樹脂繊維の芯を入れることによって、柔らかくハリのある仕上がりになるから。横のマチを広げると別のデザインが楽しめます。

脇のマチをたたむと、紙袋バッグと同じ構造なのがなんとなくわかるでしょうか?こんな風に構造は同じでも芯にする材料が違うと全く表情が変わってきます。(注1)

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下の画像は、教室で作った方の作品。ナチュラルカラーのチェックと麻がぴったりで、私のサンプルよりずっと素敵に仕上がっています。

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「紙袋トート」は、もともと教室のレッスン課題として2007-2008年に考えたアイテム。持ち手を交換できるペーパーバッグが欲しくて作ったもので、金具がついた持ち手(ストラップ)も手作りです。

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その後、折り畳み式や応用デザイン、和紙タイプなど幾つかのバリエーションを作ってきましたが、先日発売になった本、「ボンド」で貼って作るバッグとこものに紹介したのは、上の2つの作り方。

身近な材料(紙と布)で作れる「紙袋トート」と、ソフトタイプの「マチ付きトート」です。

今回の書籍は、「ソーイングと工作の間の新しいクラフト」ということもあって、「できるだけシンプルで簡単に作れる」ことを優先し、寸法や工程が複雑にならないようなアイテムを選びました。

以下は2つのバッグの打ち合わせ用に作った資料ですが、プロセス画像を整理して難しそうなものは却下に・・・。ソフトタイプのマチ付きトートはとてもカンタンなアイテムです。

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本にはできるだけ細かい作り方のポイントなども入れるようにしましたが、今後、少しずつこちらのページで補足していこうと思っています。

 

注1:「マチ付きトート」に使う接着芯について・・・不織布や布の接着芯を使って作ると、よりクタッとした柔らかい仕上がりになります。厚紙や樹脂の芯には木工用接着剤やカルトナージュ用接着剤を使っていますが、不織布や布の接着芯を使う場合はコニシの「ボンド 裁ほう上手」でも作れます。

※樹脂繊維芯にはスライサー(ワッペンスライサー)を使用・・・浅草ゆうらぶ、角田商店などで購入可能です。

縫わずに簡単に作れる、超軽量のクラッチ&ショルダーバッグ-1

「ボンドで作るバッグとこもの」の本の一番最後にひっそりと掲載されている「クラッチバッグ(ショルダーにもなるタイプ)」。教室の課題として考えたアイテムには「クラッチバッグ」「ハンドバッグ」が複数ありますが、こちらは一番簡単に作れるアイテムです。

下はレトロカラーのストライプとお揃いの生地で作った、数年前(2009年か2010年ごろ?)の試作品段階のクラッチバッグ(ショルダー兼用)。ずいぶん前に作った古ぼけた薄型のサンプルですが、内側にはファスナーポケットもついています。

今見ると、くたびれてぱっとしない感じ・・・。でも、私にとっては、ここから接着剤で作るクラッチバッグ、ショルダーバッグの課題作りが始まった、懐かしいサンプルです。 (後ろのバッグは2008年に教室用の課題として作った紙袋トート

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使う布によってイメージが変わり、バッグインバッグとして、また、ポーチとして気軽に使える、クラッチバッグ(ショルダー兼用)。以下は教室の皆様が作った作品です。

モノトーンやベーシックカラーの作品は、スタイリッシュでおしゃれな仕上がり。合わせたいファッションのイメージや季節、使いたいシーンに合わせて、結構簡単に作れます。

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好みの花柄やボタニカルプリントで作るバッグは、手作りならではの贅沢(下)。市販のバッグにない軽さで、ポーチやバッグ・イン・バッグとしても使えるので、遊び心のある柄物でもOK。内側の生地には、それぞれのこだわりが感じられます。

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麻のシンプルなバッグやストライプは万能選手。

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エミリオ・プッチや北欧のデザイナーズファブリック、Linton(リントン)のツイードなどの材料、オートクチュール刺繍のコサージュとお揃いのバッグなど、皆さんそれぞれ自由な発想で。定番の黒や紺はやっぱり使いやすくて人気です。

ファッションの好みは人それぞれ。市販品でイメージに合うものを見つけることが難しい時、自分が使いやすい大きさや材料でササッと手作りできるのはとても便利です。

クラッチバッグ(皆様の作品ブラック)

レッスンでは用途に合わせて大きさや蓋のデザインを考え、持ち手や金具との関係など細かな部分を考えながら作っていただきます。(形や柄の合わせ方、金具などちょっとしたことで出来上がりのイメージが変わります。また時代によって大きさの流行が変化するので、サンプルもいろいろな大きさで作っています)

カルトナージュ(厚紙で作るタイプ)を学んでいる皆さんにとっては、箱型のバッグとの比較という観点でも興味深い課題です。

 

 

ボンドで貼って作るファスナーポーチと巾着-工作(クラフト)方式で作る新しい方法

ペンケース、小物入れ、コスメポーチなど幅広い用途に使えるファスナー付きのポーチ。

今まで縫って作る方法しかなかったのは、布とファスナーの継ぎ合わせ部分を接着剤を貼って作るのは何となく不安があったからではないでしょうか。

今回発売される本『ボンドで貼って作るバッグとこもの』ではコニシのボンド「裁ほう上手」や多用途ボンドを使って、ファスナーポーチを作る新しい方法を提案しています。

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上の画像は2013年に作った試作品。一見同じように見えるファスナーポーチですが、実は試行錯誤し、2種類の方法で作っています。さて、何が違うかというと・・・。

2つの作り方とは、「ソーイング方式」「折り紙・工作方式」(勝手にそう名付けました)。 作り方の違いで内部の仕上がりが違ってきます。

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上の画像はポーチ内側。向かって右、シャーベットオレンジの方は「糊しろ」が内側に出ていますが、左側の赤い裏地の方は糊代が出ていません。前者は「ソーイング方式」で作り、後者は「折り紙・工作方式」で作ったサンプルです。

「ソーイング方式」と呼んでいる方法は、ミシンで作るのと同じプロセスで脇を縫う代わりに貼って仕上げる方法。ファスナーポーチを初めて接着剤で作った時はこの方法で作ったのですが、無事に仕上がったものの、せっかく裏地をつけたのに内側に糊代が出るのがどうしても気になりました。

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そこで考えたのが「折り紙・工作方式」です。

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本の帯に少し載っていますが(↑上画像)、折り紙を折って工作をするような発想で仕上げていく方法です。幾つかのアイデアが浮かんだ中、裏地をつける場合に簡単に作れて失敗しにくいと思ったのは、この「折り紙・工作方式」でした。

どちらが作りやすいかは、人によって異なるかもしれません。「ソーイング方式」で作って内側に糊代が出てしまった場合でも、ボンドで貼っていればホツレは出にくいですし、気になる場合はバイアステープで隠すといいでしょう。

工作が好きな人は「折り紙・工作方式」にぜひ挑戦してみてください。この方法で作ると、簡単に裏地付きの巾着なども作れます。(巾着は裏地付き、裏地無しの両方のレシピを本で紹介しています)

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下の画像は教室の皆さんが接着剤で貼って作った「ファスナーポーチ」。カルトナージュ教室の皆さんなので、貼って作るのは大歓迎とのことで、折り紙工作方式で作っています。

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嬉しかったのは、ミシンを出さなくてもいいので縫って作るよりも楽!という意見が出たこと。

ファスナーポーチの場合は、ミシンで作るとファスナー部分の縫い目が出ることも多く、布の色にぴったり合う糸を探すのが大変な時も。縫い目を出さず、すっきり仕上げたい場合にもお勧めの方法です。

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使用する接着剤については、布だけで作るのか、芯地を入れるかによって多少変わってきます。

布だけで作る場合や巾着は「ボンド裁ほう上手」がお勧めですが、ファスナーポーチやキャラメルポーチを芯地を使って作る場合は「木工用ボンド」や「カルトナージュの接着剤」を刷毛で塗る方法でも制作可能。接着剤については、今まで様々なものを試してきたので、また別の機会に紹介したいと思います。

<追記>

接着剤はいろいろな種類が出ていて、材料によって選ぶ必要があります。

今回の書籍の表紙に、「裁ほう上手」と載っているので誤解されやすいのですが、ほとんどの作品が市販の布用ボンドや木工用ボンドでも制作可能です。(芯地によって相性の良い接着剤が変わります)

本を見ていろいろ作って下さった皆様の中には、両面テープ(強力タイプ)を使ったり、ウルトラ多用途(コニシ)を使って作った方もおられ、もちろんそれでもOKです。