月別アーカイブ: 2015年10月

モノトーン(黒×白)のカルトナージュ-皆様の作品より

前回の「魔女風バッグと黒い衝立(ハロウィンによせて)」の続きとして、今回はカルトナージュ教室の皆さんの作品から、モノトーンのものを紹介します。

***「黒を使った作品シリーズ」、実は昨年紹介しようと思っていたのですが、あっという間に1年が過ぎてしまいました。 まだ途中なのですが、また来年に持ち越さないようランダムにまとめたものを掲載します・・・いつか作者ごとの形で紹介したいと思いつつ・・・***

エレガントな古典柄も、可愛らしい子供柄も、たちまちクールでスタイリッシュに変身させてしまう黒い色のマジック。 柄と無地のバランスが作品の完成度を左右することも多い中、皆さん、素敵に仕上げて下さっています。Bois521 水玉やチェック、ポンポンブレードなど可愛くなりがちな材料も白×黒だとクールな印象に。ミシンを使わずボンドで作る「バッグと小物」も黒で作るとシックです。

Bois520 モノトーンがシャープな直線やミラーと相性がいいのはもちろんですが、丸箱やエレガントなフォルムの作品に使うのも素敵。子供柄と黒を組み合わせるのも可愛いですね。

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上の画像、女の子のシルエットの箱は復習作品の画像を送って下さったもの。ピンクのアクセントがキュートで可愛い。

大きめの収納やトランクで黒を使う場合は、どこにどれ位のボリュームで黒を入れるかによって印象が変わってきます。色の持つ重さや軽さなどのイメージも考えて作るとイメージ通りに仕上がります。

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黒い無地はボンドのシミが目立ちやすい材料なので、綺麗に仕上げるには丁寧な作業が必要。

ちょっと自信のない人は「スキバルテクス(スカイバーテクス)」※1からスタートするのもお勧めです。←コーティングしてある紙なので、水拭きが出来て安心です。

モノトーンのインテリアが流行ったのは1980年代だったでしょうか。ここ数年(6,7年前頃から?)、モノトーン(白×黒)がスタイリッシュな形でリバイバルし、エレガントな黒い家具やおしゃれなファブリックを目にすることも多かったように思います。ファッションやインテリアだけでなく、お菓子や贈り物のパッケージにもモノトーンが使われるようになったのを見て、色の使い方も新しいアイデアや流行によって変化していくんだなあと感じています。

 

※1 「スキバルテクス(スカイバーテクス)」が購入できるお店: 伊東屋(ITOYA/銀座)、紙の温度(名古屋)、つくる楽しみ(大阪)など。ホームセンターにも時々置いてあるようです。

※2 「貼って作るバッグとこもの」の本に掲載したクラッチバッグ(モノトーン)の画像クラッチバッグ(皆様の作品ブラック)

<カルトナージュ作品名称 > 1枚目:シェル型トランク、フレーム付きの箱、蛇腹ファイル(ミニカードケース)、眼鏡ケースB、ハートのダブルバスケット、クラッチバッグと眼鏡ケースB  2枚目:ダストボックスB、ハンドバッグ(ハードタイプ)、布箱(長方形)、スクエアバスケット、丸箱、軽量ブックカバー、薄型ケース  3枚目:折り畳みミラー、ハンドバッグ(ハードタイプ)、紙袋トート、曲線のバスケット、フレーム付きの箱、バックル付きの箱  4枚目:長財布(多用途ケース)、ブック型ソーイング、トランクB(ハードタイプ)、筒型3段ボックス、トレジャーボックス、ハートのダブルバスケット

かぼちゃと満月とハロウィーンナイトー魔女のバッグと黒い衝立

ここ数年ですっかり日本の秋のお祭り(行事)の1つになったハロウィーン(Halloween)。10月末ということで、今回はなんとなくハロウィンのイメージに合うものを過去の画像から紹介します。

飾りかぼちゃ、栗、松ぼっくり、姫りんご・・・。2008年の「秋の実り」の画像は、カルトナージュの「引き出し付シェルフ」の色に合わせて撮ったもの。→シェルフはこちらでも紹介しています。

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かぼちゃやハロウィンが登場する映画で思い出すのは「ハリーポッター」。第一作の「ハリーポッターと賢者の石」の中で、ホグワーツ魔法学校の食堂にたくさんのカボチャのランタン(ジャック・オ・ランタン)が浮かんでいる・・・というシーンがあって、テーブルに並んだ秋のご馳走が美味しそうだったのを覚えています。

そこで、2008年に旅先で撮った画像をちょっと加工(仮装?)して、湖畔に浮かぶ満月の写真にホウキに乗った魔女とコウモリを一筆書き。・・・いいかげんに書いたシルエットのため、「何が飛んでるのかわからない」という意見もあると思うので、念のため・・・。

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下の画像は、5年前に作ったカルトナージュのハンドバッグのサンプル。クラッシックモダンな黒い柄を使ってみたら、なんだか「魔女のバッグ」みたいになってしまったもの。正面から撮った画像がすぐに出てこないので、とりあえずこちらの画像を(↓)。材料を変えて作れば、軽くて便利なアイテムなのですが・・・。

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ハロウィンに欠かせない黒い色。妖しさや怖さ、闇の世界を演出する黒い色は、スタイリッシュなアクセントとしても活躍してくれます。下の画像は黒を使った作品画像のコラージュで、ジュエリー展のために作った黒いベルベットの衝立やミラーのサンプルなどの一部。

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そういえば、十数年前、イギリス(ロンドン)の知人とハロウィンの話をした時に、今のハロウィン(trick or treatなど)はどちらかというとアメリカの文化で、イギリスでは11月5日の「ガイフォークス・ナイト」の花火の方が盛大なんだよ、という話を聞いたことがありましたが、最近はどうなのでしょうか。

ちなみに、イギリスを舞台にした「オックスフォード連続殺人事件」という映画には「ガイフォークス・ナイト」のお祭りの場面があって、花火が打ち上げられる中、仮装をして野外コンサートに行く場面が出てきました。また、ナタリー・ポートマンが出演した2006年の映画「Vフォー・ヴェンデッタ」は「ガイ・フォークス」の事件※1をモチーフにしたもの。そこに出てくる不気味な白い仮面(マスク)は、社会ニュースや最近のハロウィンの仮装にもちらほら登場するので、見たことがある人も少なくないかもしれません。

次回、続きとして教室の皆さんの作品画像から、黒をテーマにまとめたものを紹介します。10月中に、と思っていたらあっという間に11月になってしまいましたが・・・。(↓の画像をクリックしてください)

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紙で作るデスク、ブックエンドにもなる収納箱-読書の秋によせて

秋晴れが続いてさわやかな日が多かった10月。

澄んだ青空や色づき始めた木々の間から洩(も)れる光、さわやかな秋の気候は何をするにも快適です。これは集中力アップ!と思いきや、ふと気づくとボーっと外を眺めていたりで案外はかどらない。10月中に読もうと思っていた数冊の本も、まだ1冊目の3,4ページで止まっていて、残念ながらまた最初から読み直しとなりそうです。

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今回紹介するのは、紙で作ったデスク(机)と収納(2007年-2011年制作)。机の上のランプシェードやカルトナージュの「アンティークブックスタイルの箱」もハンドメイドで、下の画像の90%は紙で作ったものです。意外にも紙製デスク&収納はなかなか使いやすく、日常生活で活躍してくれています。Camidecor1700-1

上の画像右端は教室のカルトナージュの課題作品の「アンティークブックスタイルの箱」。課題には2つのタイプがあって、こちらはよりハードな感じに仕上がるBタイプです。※1

机の上の波のラインの収納箱は、閉めると蓋付きの箱になり、開けると2つのオープンボックスとして使えるもので、ブックエンドになったりもします。(下の画像↓)

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本を読むのが好きだったのに、ここ数年は読書の時間がぐっと減ってしまって残念。静かに紙のページをめくりながら過ごす時間を取り戻したいな、と思っていたら、先日の教室で「神田の古本市」が楽しかった!」という話題が出て、行ってみたくなりました。

<本のある美しい空間-プラハの図書館とミステリアスな巨大本>

書店でも図書館でも、様々な種類の本がたくさん並んでいる空間は落ち着きます。特に古い本は長い年月大切に保管されてきた独特の雰囲気があって、壁面に本がぎっしり詰まった空間は、なぜか不思議と静かな幸福感に包まれます。

自分の好きなジャンルの本だけでなく、”本のある空間”が好きな人というのも少なくないのではないでしょうか。私もその一人で、図書館や書店をテーマにした大型本、『美しい知の遺産-世界の図書館』とか『世界の夢の図書館』、『世界の夢の本屋さん』などを見かけると、思わず手に取ってしまうのです。

下の画像はチェコのプラハにあるストラホフ修道院図書館の「神学の間」。 2007年の訪問時には中に入って見ることができ、写真撮影もOKだったのですが、今は部屋の外から眺めるだけになったという情報も。(下の画像の奥には見学者が数名いるのがわかります)

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本のある古い空間が好きな人にはたまらない場所なので、チェコを訪れた方はぜひ足をのばしてみてください。(もう1つ「哲学の間」もあって、そちらも美しい空間です)

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そういえば、2007年のプラハ訪問の際、たまたま「悪魔のバイブル」と呼ばれる『ギガス写本(Codex Gigas)』がスウェーデンからチェコに350年ぶりに里帰りしていて、チェコ国立図書館で見学することが出来ました。

世界の不思議の1つに数えられるこの本は、「13世紀の初め、修道士1人が悪魔の手を借りて1夜で書き上げた」という伝説がある巨大な本(長さ1m、75kg、624ページ)。見学の際は薄暗い部屋に数人ずつ入って数分間のみ・・・、という厳重さで、本の大きさに圧倒されたのを覚えています。

ハロウィンの流行で、おばけや悪魔を目にする機会も多い10月末。

ミステリーとか伝説に興味があって、「悪魔のバイブル(ギガス写本)」の映像を見たいという方は、ナショナルジオグラフィック(National Geographiv)のこちらのページへどうぞ。(本の内部を見ることができる英語のサイトですが、スマホからだと難しいかもしれません)

 

※1 アンティークブックスタイルの箱のその他のサンプルや教室で作って下さった方の作品画像は、別のページにて紹介します。