紙袋トート応用1 ー和紙のバッグと折り畳みAタイプ

今回は紙袋トートバッグのバリエーションを少し紹介します。

<和紙を使った紙袋トート(2010年制作)>

最初の画像は2011年に書籍『和紙で作るカルトナージュ』で紹介したもので、和紙で作った作品。

書籍のコンセプトに沿って、伝統柄の和紙を少しモダンな感じに仕立ててみようと試みた作品で、使ったのは「いせ辰」さんの江戸千代紙(後ろ3点)と京友禅紙(手前の縞柄)です。

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上の画像の5つのバッグ、形や構造が少しずつ違っていて、真ん中の小さなバッグは折り畳めるタイプ。(折り畳みにはAとBの2種類あって、こちらはAの方です)

この濃いピンクと銀色の市松模様の江戸千代紙のミニバッグ、もともとギフトバッグとして作ったものですが、ちょうど封書や小冊子が入るサイズなので、今は卓上レターケースや小物入れとして使っています。(携帯、メガネ、文庫本など入れて家の中で持ち運ぶのにも便利です)

底が畳めるタイプは、内底に薄めの厚紙を入れて使うのがおすすめ。底がしっかり安定します。↓

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<2008年の教室で受講していただいた作品より>

次に紹介するのは、画教室の皆さんの作品(2008年)で、持ち手交換型の紙袋トート。こちらは畳めないタイプで、各自好きな大きさで設計し、革の色も好みのものを選んで制作します。

箱とは違う発想で布使いが楽しめるのも嬉しいところで、左のお2人の作品は、あえて柄の布をマチ部分に使用するという素敵なアイデア。(こちらのページに掲載したもの)

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「ボンド」で作るなんて強度は大丈夫なの?と聞かれることがありますが、木工用接着剤の接着力はかなりのもの。カルトナージュの箱を解体するのが大変なのを経験した方も多いのではないでしょうか。

気をつけなければならないのは、水と材料。紙は水に弱く、また、「木工用接着剤」は水溶性なので、雨がザーザー降っている中、傘もささずに持ち歩くのはおすすめできません。

また、接着剤には材料との相性があり、材料によっては接着できないものも。自然素材の綿や麻はしっかり接着できますが、化繊を使うと接着力が弱まる(または接着しない)ので、注意が必要です。