ブルー&ホワイトのハート作品とルーブル美術館のキューピッド

2005年に教室をスタートしてからの数年間、2月レッスンのためにハートがテーマの新しい課題作品を1,2個ずつ追加するのが習わしのようになっていました。

ハートのボックスから始まって、タッセル付のサシェ(ハートの形の香りのオーナメント)やシザーキーパー、ハートのバックル、ハートの形のからくり箱など、全部で10種類近くあるでしょうか・・・。とりわけハートの形が好きだったわけでもないのに、作っていると幸せな気持ちになるのは不思議です。

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エンジェルのオーナメントと一緒に撮った2つのハート(上画像)。実はカルトナージュのハートの箱の本体と蓋をばらばらにして撮影したもので、2007年2月レッスンから課題としてスタートした「ハートの箱シリーズ」の1つです。

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上の画像は蓋を閉めた時のもの。教室では「ハートのA」と「ハートのB」と呼んでいて、蓋をかぶせる「ハートのA」は設計からスタートする初心者用の基礎課題です。

このサンプルに使った材料はローラアシュレイというイギリスのテキスタイルメーカーの生地ですが、柄はフランスを思わせる甘くロマンチックなモチーフ。恋人たちの様子が繊細なラインで描かれています。 Camidecor1630-3作品をちょっと拡大してみると・・・(上↑)。男女の間に弓矢を持ったキューピッドの彫像が描かれているシーンがハートの中に入っているのがわかるでしょうか?右側のひし形のオーナメントは、2007年からスタートした「タッセル付きのサシェ」というオリジナル課題です。

「タッセル付きのサシェ(別名:香り付きのオーナメント)」はアロマオイルをはさんで作る香りのインテリアアクセサリー。ハート、エンブレム形など複数のデザイン(型)から好きな形を選んで作る課題で、その他のサンプルをご覧になりたい方はこちら(ハート形のサシェ:2007年)から。 赤×白のハートのサシェには矢を引いたキューピッド柄を使っています。

<愛の神様 キューピッドとエロス(アモル)>

バレンタインといえば、チョコレートとハート。そして、ハートといえばキューピッド(Cupid:クピド)。

ローマ神話のキューピッドは、弓矢を持ち、いたずら好きの天使の姿で描かれることが多いけれど、もとはギリシャ神話の愛の神様、エロスが原点。「キューピッド(アモル、アムール)とプシュケ」の物語のようなギリシャ神話をテーマにした絵画などでは青年やほっそりとした美少年の姿で登場します。

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上の画像は、アントニオ・カノーヴァ(Antonio Canova)作のAmor and Psyche アモルとプシュケで、パリのルーブル美術館に展示されている作品。 同じテーマを扱った絵画では「ジェラール・フランソワ作 プシュケとアモル(キューピッドとプシケー)もルーブル所蔵の作品です。←ルーブル美術館のサイトは日本語もあって見やすいのでおススメです。

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一方、こちら(上)の画像は天使の姿のキューピッドやプット(putti)が描かれた絵の一部。18世紀のロココを代表するフランスの画家、フランソワ・ブーシェの絵画、”La Cible d’Amour”という絵のポストカードです。

この絵の題名「La Cible d’Amour」の”cible(シブル)”とは標的とか的(まと)=ターゲットのことで、英語では”Love target(愛の標的)”という意味。もともとの絵はもっと大きくて、このハートの的にぐさりと矢が突き刺さっている天上の場面の下には、矢を射った(と思われる)地上のキューピッドが描かれています。→こちらもルーブル美術館蔵で、興味のある方はこちらから

ロココ時代の最盛期、ポンパドゥール夫人の庇護をうけたブーシェ。フランス革命で時代が変わると評価はがた落ちしてしまったものの、その甘美で優雅な作風を見ていると、成功を収めた幸せな期間が長かったのだなあ、と実感。

P1360373-1ハートや天使、水色の空やふわふわの白い雲から刺しこむ光って幸福の象徴。見ているだけでほんわか幸せな気持ちになります。(窓から撮った東京の2月の空 ↑・・・電線の間の青空だけ切り取りました)