カテゴリー別アーカイブ: 引き出しつきの箱

栗色の眼鏡ケースAとポーチ-2008年秋の作品より

澄んだ青い空に色づいた葉や実が鮮やかに映える季節。

今回は、2007年から2008年に課題に入れた立体の眼鏡ケースやミニソーイングを並べて撮影した昔の画像を紹介します。

メインサイトの過去の作品ページに掲載している中の1枚↓

教室紹介のページにもコラージュ画像として載せています。

水色のトワル・ド・ジュイの作品と茶色のポーチのような作品をごちゃ混ぜにして撮ったもので、少し大きめの画像はこちらです。

この中の栗色の生地を使ったふっくらした「眼鏡ケースB」はちょっと変わった作り方をする面白い課題で、後ろにちらりと写っているのも同じタイプ(サイズが大きいのでポーチやミニバッグ風) 眼鏡ケースAとは違うボリューム感がある作品です。

秋色アジサイや色づいたアイビー、ユーカリやオリーブの葉

ドングリや栗などの木の実を添えて

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秋の風景を写真に「詰め合わせてみた」感じ。やがては土に還るものも写真に撮ることで自分の記憶に残せます。

秋の枯れ葉のじゅうたんの上のリスの一瞬のすばやい動きも記憶に残したくてパチリ(2匹いるのがわかりますか?)

今回の作品画像は秋の実りと撮ったものですが、課題のサンプルなので季節を問わず一年中必要な時に使っています。

チラリと写っているシークレットボックスDは以下の投稿で紹介しているので、ご興味のある方はどうぞ。(下は初夏の感じで紫陽花との写真です)

ちいさなお裁縫箱-シークレットボックス(秘密の箱)応用タイプ

アニマルプリントのサイドテーブル-酉の市とジビエの季節

名残の紫陽花(7月後半)と曲面の引出しボックス

夏に紹介しようと思っていた7月後半の名残の紫陽花と「曲面の引出しボックス」の画像。

2012年、「蓋つきの曲面の箱」のサンプル制作の後に形を作ったもので、フランスの起毛の布を4色使って仕上げています。(1日で効率よくポイントを学べるように3段タイプ。皆さまの受講作品は別途紹介します)

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「引き出しのある箱」の課題はいろいろあって、それぞれに作り方やポイントが異なりますが、引出しごとに色を変えて作っているものも少なくなく、下はその一部。

■秋の色と引き出し付の卓上シェルフ、 ■引き出し付の違い棚と小さな掛け軸2

教室にいらっしゃる皆さんも、レッスン受講後はそれぞれのイメージで大きさや引出しの個数など工夫されているようで、「刺繍糸の色に合わせたカラフルな引き出しボックスの大作を作りました!」とか、「入れるものに合わせて引出しごとに柄を変えてみました♪」とか、お話を聞くのが楽しみ。自分だけの使いやすい実用品は手作りならではです。

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さて、写真の中にぼんやりうつっている紫陽花、7月半ば過ぎの名残りのものですが、実は前回の「秋色紫陽花(あきいろあじさい)」と同じ木のもの。ところどころ、薄緑や薄紫をおび、水分がとんで涼しげな紙細工のような風情です。

そして、下の画像は9月に入って切った枝。すっかり秋色に変わっていて、秋の花との組み合わせが楽しめます。

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・・・夏の間に掲載しようと思っていた画像など、本文中に追加していくつもりです。また、機器類の不具合があり、一部のお問い合わせメールの受信に不備がありましたことをお詫び申し上げます・・・

卓上シェルフ(2008年~)2-パズルみたいな格子柄の引き出し

秋の色と引き出し付シェルフでも紹介したカルトナージュの卓上シェルフ。2008年に複数のサンプルを制作したもので、中上級者のための課題アイテム(選択制)です。

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デザインは自由なのですが、曲線カーブのあるクラッシックなデザインを選ぶ人がほとんど。薄型なので置く場所をとらず便利に使えます。

そのまま棚として使ってもいいのですが、好きな形の引き出し入れるとより実用的に。こちらはスカラップデザインの引き出しです。

Camidecor1562チェックというより格子柄と呼ぶのが似合うピンクとライトグリーンの布。色柄や大きさが全部違うのでパズルみたいな引き出しになりました。

課題用のサンプルや型紙(デザイン)を作る時は、スタイルにとらわれず自由な発想で取り組んでいただけるよう、できるだけ雰囲気が違うものを2種類以上準備するようにしています。

下の写真は私のサンプルよりずっと素敵に仕上げて下さったお2人の作品。大きい画像をこちらのページで紹介しています。

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秋の色と引き出し付の卓上シェルフ

2008年に制作した引き出し付のシェルフ。下の画像は完成後すぐに秋のレッスン用に撮影したものです。(昨年掲載した別の写真はこちらから)

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秋の楽しみはたくさんありますが、だれも気にとめないような場所でちいさな秋を見つけたりするのはちょっと嬉しいもの。

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雨にぬれた石畳の上の色づいた葉や・・・

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誰にも食べてもらえなかった柿と栗・・・

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陽射しをうけてきらきら輝いている赤い葉など・・・

思いがけない場所にも鮮やかな色を残し、少しずつ秋は深まっていきます。

※教室の皆様が作ったシェルフもこちらで紹介しました

引き出し付きの箱-スカラップデザインの引き出しとフレーム

前回掲載した、簡単アップリケを貼ったブック型の箱の画像には2010年に作った2つの箱が写っています。

こちらは箱を上から見た画像。一見普通の布箱に見えますが、つまみを持って動かすと・・・

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フタはフォトフレームに変身し、スカラップデザインの引き出しが出てきます。

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スカラップとはレースや裾、縁などを飾る、扇型の連続模様のこと。ホタテ貝を意味するscallopからきているデザイン用語で主に服飾関係で用いられる言葉ですが、可愛らしさとリズム感のある感じが好きで、あちこちに使っています。

アクリル入りフレームとレトロカラーのストライプ

1970年代を思わせる茶色やカーキ、オレンジやオリーブグリーンなどちょっとレトロな配色のストライプの生地を買ったのは、たしか今から7年ほど前でした。

流行は回るといいますが、仕掛け人がいないわけではなく・・・。ファッションやインテリアと関係の深いテキスタイル業界は、常に新しい流行(色柄や素材などのトレンド)を提案していて、インテリアのファブリックではドイツのハイムテキスタイル(国際見本市)などが有名です。

ミッドセンチュリーと呼ばれる1950年から1970年に流行した家具をあちらこちらで見かけるようになったのも10年近く前でしょうか。

私自身、最先端の情報や流行に慣れるまでに少し時間がかかるため、最初は「昭和っぽくて古めかしい・・・」と感じ、そのうち現代のトレンドとうまくミックスしたスタイルが出てきて、「あら、レトロでおしゃれ」と理解できた頃にはすでに流行はピークを過ぎ(涙)・・・という状況。

いずれにせよ、時代とライフスタイル、色やインテリアの流行との関係は興味深いものがあります。

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上の画像は「ドアタイプの引き出し」の応用例として2008年に作った箱。ほんの少しミッドセンチュリーの家具のフォルムを意識してみたのですが・・・。今はミニクリップやカッターの刃を入れる缶などのガラクタ用ケースになっています。

お揃いの「両面から使えるアクリルのフレーム」は中上級者向けのレッスン課題(選択制)。写真の入れ替えももちろん可能です。

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箱に入れるクリップに貼ったmtのマスキングテープもパステル調のレトロカラー。100円ショップのノート(設計などのラフ用)やお菓子の空き箱などに無心に貼っているとストレス解消になるのは私だけでしょうか・・・。その時々で使いたい!という色を選んで自由に貼るのがちょっとしたカラーセラピーに・・・。

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mtの小さなマスキングテープは画期的な商品で、流行を超えて定番になっていますが、インテリア用の大きなサイズ(mt casa)があるのには驚きました。薄いのに強度があって使い心地が良いのは、和紙を使っているからだとか・・・。それなら壁に貼っても安心して使えそうです。

 

カルトナージュのタッセル用トランク-雛道具と房飾りによせて

桃の節句で始まった3月もあと数日。各地から桜便りが届き、日本各地でいよいよ春本番です。

書籍の最終チェックや雑事に追われてあっという間に過ぎていった3月。3月半ば過ぎにはアートコンプレックスセンターで開催された展覧会「人形の館 HAZAMA」でワークショップを担当させていただきました。(・・・ワークショップに参加して下さった皆様、ありがとうございました。このページでイベント告知をする時間が取れず、申し訳ありませんでした)

人形の館の展覧会では、人形作家の先生方の素晴らしい作品から深い感動と刺激をいただきました。(感動や尊敬の思いが溢れて、うまく言葉にまとめられない自分がもどかしい)

書きたいことは沢山あるのですが、出来事や感動したことをタイムリーに表現するのが下手なので、人形展やワークショップについては、もう少し熟成させてから書きたいなと思っています。(下がワークショップの課題「アンティークスタイルの箱」です)

<雛道具と房飾り、カルトナージュのタッセルトランク>

ひな祭りのある3月はお人形にぴったりの月。雅で美しい雛人形や、こまごまとした雛道具に心惹かれるのは子どもの頃も今も変わりなく、雛道具の箪笥の引出しを開けたり、重箱の房をほどいて遊んでみたくなったことを思い出します。

さて、下の画像はトランク型のコレクションケース(タッセル用トランク)の内部。 2008年から2009年にかけて制作し、「カルトナージュBook(2009年マリア書房発刊)」という書籍に載せた作品です。

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タッセルやリボンなどを収納するために作った少し大きめのトランク。上部には曲面のデザインを少し入れ(下の画像左上)、内部は下段の引き出しに細かなものが収納できるようにしています。

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この引き出し、閉めると一見同じように見えますが、実はそれぞれ開き方が異なります。引き出しの作り方にはいくつか種類がありますが、この作品では3種類を組み合わせています。

下の画像、ドアのように開いたり、手前に引くタイプがあるのがわかるでしょうか。引き出しの中から色とりどりのタッセルやリボンが顔をのぞかせます。

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十数年前からタッセルを見るとつい購入してしまうクセ(?)があり、結局トランクでは納まらずに100円ショップの透明ケースが大活躍。ここ数年はタッセル熱も落ち着き、ほっとしています。

幼い日に雛道具を見て、「この道具で遊びたい!」という欲求にかられた日を思い出しながら、もしかしたら「房飾り(タッセル)」との初めての出会いも、3月の雛飾りを通してだったかもしれないなあ・・・とぼんやり考えています。

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