カテゴリー別アーカイブ: How To Make(作り方)

フエルトで作る簡単アップリケ-クリスマスモチーフ

12月に入って街にクリスマスの飾りが目立つ時期になると、なんとなく刺繍をしたくなります。「大作は無理だから、白や赤い糸でクリスマスモチーフをワンポイント♪ プレゼントにもいいし」と気持ちははずむのですが、あっという間に20日過ぎ。「あー今年も間に合わなかった・・・また来年」という感じで、もう何年も繰り越している状況。

そんな中、作ってみたのが”5分で出来るフエルトの簡単アップリケ”。とても簡単にクリスマスの雰囲気を演出できるので、子どものパーティーや食事会の演出、贈り物のワンポイントとしても便利です。

Camidecor1593-1

作り方はフエルトを切ってアクセントを貼るだけ。木工用ボンドを使う場合はウール入りフエルトがおすすめ。

<材料と道具> フエルト、はさみ、ラインストーンなどの飾り、接着剤(木工用ボンド、グル―ガンなど)

1. 形を決める・・・自分でデザインするもよし、刺繍モチーフ、雑誌やカタログなどの可愛い形を参考に写してもいいでしょう。たくさん作る場合や大きめモチーフの時は、型紙を作っておくと便利です。

2.フエルトをカットして、飾りを貼る・・・フエルトをはさみでカットし、ラインストーンやレースなどを貼って出来上がり。シール付きのラインストーンやレースは100円ショップで入手できます。

Camidecor1590-1

立体感を持たせたいリボン部分や靴下モチーフの折り返し部分は、別にカットしておいて、本体にボンドで貼りつけます。←ゴミと間違えて捨てないよう注意。ピンセットなどで貼るのがおすすめ。P1340036-1

形は少々いびつでも大丈夫(と、私は思います)。フエルトの場合はゆがんだラインくらいのほうが温かさが出て可愛いのですが、他の人から見て「何の形???」となるのはちょっと困ります。クリスマス気分が盛り下がらないよう気をつけましょう。悪い例↓ (注! )ドーナッツではありません

Camidecor1592-1

さあ、アップリケが出来たら、好きなものに貼ってできあがり。※1 筒型バッグ(バレルバッグ)※2に貼って、靴下の代わりの小さなプレゼント用バッグにするのも楽しいし、バッグをクリスマスツリーにつるしてもいいかもしれません。クリスマスカードやギフトバッグのアクセントとしても使えます。

Camidecor1580

表側(上の画像↑)は靴下バージョンで、裏側(下の画像↓)はギフトボックスや星、しずく型のオーナメント。 午年(うまどし)の1年もあと少しなので、木馬のオーナメントと一緒に記念撮影。

Camidecor1589

刺繍をするために買っておいた毛糸の刺繍糸は、結局アップリケをつなぐ”ヒモ”として使うことになりました。

 

※1 黒い持ち手の四角いケースはバッグ型ケース。寸法や作り方はこちらから

※2 グレーと麻の筒型バッグ(バレルバッグ)は芯地を入れたタイプ。芯なしタイプの画像はこちら(ちいさな森のクリスマス)、作り方は「ボンドで貼って作るバッグとこもの」に紹介しています。

※3 写真の中の透明のクリスマスツリーに下げている白いクリスマスボール。ボンドで作る方法にご興味のある方は、こちらへどうぞ→フエルトオーナメントの作り方

フエルトオーナメントの作り方-クリスマスボールとアップリケ

前回紹介したフエルトのオーナメント。ぼんぼりのようなオーナメントボールを、接着剤(ボンド)で貼って作る方法を紹介します。(紙でも作れます)

Camidecor1568-1

針と糸は使わず、切って貼るだけなので、子ども達と一緒にオーナメント作りを楽しむのもお勧め。慣れれば1つ5分くらいで完成します。

まず、材料を準備しましょう。フエルトと木工用ボンドさえあれば、身のまわりにあるもので大丈夫。注意点は、木工用ボンドを使う場合のフエルトは、ウール100%またはウール混のを選ぶこと。木工用の接着剤はポリエステルなどの化学繊維には接着しにくいのです。(自然素材は強力接着できます)※1

CamidecorHT42 ①まず、好きな大きさの円の型紙をくり抜き、それに合わせてフエルトをカットします。最初は3㎝くらい(フエルト6枚)がおすすめ。大きくする場合は、多少枚数を増やしてもOKです。

 

CamidecorHT43-1-1

②③写真のようにフエルトを貼っていきます。爪楊枝などでボンドを塗り、中心線だけ貼るのがポイント。真ん中になる2枚をくるむようにひもを貼った上に、さらにフエルトを貼り、クリップで止めてしっかり接着。

 

CamidecorHT43-1

⑤クリップを外し、平らなままのフエルトを花びらのように開いて立体に整えます。外側パーツの真ん中あたりに少しボンドを塗って半円に畳み、指かクリップで根元をしばらく押さえます。反対側も同様にした後、他のフエルトの半円の花びらを立ち上げて完成。ちょっといびつなボールでも大丈夫、味わいがあってフエルトの温かみが引き立ちます。

画像左のように、ラインストーンシールを貼ったり、つららやしずくの型紙を作ってバリエーションを増やすのはお好みで。花びらの貼り方を変えると(画像右)、変わりボールが出来上がります。

Camidecor1569

幼い頃の工作は楽しい思い出。いろいろな色でカラフルに作って、季節の行事に合わせて使い分けを楽しむのもいいかもしれません。アップリケについては次回以降に紹介します。

※1ポリエステルのフエルトでも、しっかりクリップで留めれば木工用ボンドで接着できる場合もあります

赤と白の水玉模様とフエルトで作るクリスマスオーナメント1

材料を整理していたら偶然出てきた赤地に白い水玉模様の布(画像左下)。可愛らしくて好きなのですが、なかなか使う機会がありません。大きめの白いドットが雪みたいでクリスマスの季節に合うかも・・・と、以前作ったバッグ型ケースと並べて写真を撮ってみました。

→バッグ型ケースの寸法と作り方はこちらのページ(HOW TO MAKE)へどうぞ

→バッグ型ケースの他の作品(大きめ画像)はこちらからCamidecor1567このバッグ型ケース、以前作品を作った時の端切れで作ったもので、内側にはTilda(ティルダ)の細かい水玉模様を使っています。赤系のストライプと水玉で赤が強調されていますが、同じ生地で楕円のトレイ(オーバルフラワートレイ)を作った際にはクリーム色でピンクを引き立て、優しい感じに。

同じ布でも組み合わせる色や柄によってイメージが変わる・・・そこが布合わせや配色の面白さかなと思います。

写真の中の赤とオフホワイトのボールはフエルトで作ったクリスマスオーナメント。冬に合うナチュラルな温かい感じのオーナメントが欲しくて作ったもので、レッスンの際に出たフエルトの端切れで作りました。

Camidecor1568

クリスマスの飾りつけはもう終わってしまった時期かなと思いますが、とても簡単に作れるので、次回貼って作る方法を紹介します。(来年に向けて…)

 

 

→作り方はこちらから

フエルトオーナメントの作り方-クリスマスボールとアップリケ

メタリックカラーの革のミニタッセルと古代文明の房飾り(レザータッセル3)

カラフルなミニタッセルの画像と一緒に紹介した『レザータッセル(革のタッセル)の作り方』。←細かく作り方を紹介しているので、ご興味のある方はどうぞ。

今回紹介するのは、バッグや小物に便利な「モノトーンやメタリックカラーのレザータッセル」です。

普段使うバッグや小物は黒や茶などが多いので、やはり重宝するのは定番の色。『レザータッセル(革のタッセル)の作り方』で紹介したフリンジを3つ折りに平たく折って、飾り部分をカシメ金具で留めただけの簡単なダブルタッセルは、軽くてかさばらないのが良いところです。 Camidecor1486 下の画像はゴールドやシルバーなどメタリックカラーの革やスエードを使ったもの。革を毛羽立たせて起毛したスエードは、陰影と深みのある色が楽しめます。 Camidecor1485

<房飾り、タッセル・フリンジと古代文明>

衣類や調度品の装飾として古く長い歴史がある房飾り(タッセル、フリンジ)。

日本や中国の掛け軸の房(風鎮:ふうちん)やお雛様の調度品の房飾りなどは、古くからごく身近な例の一つですが、世界各国様々なところで、房飾りやタッセルやフリンジの装飾の歴史の片鱗を見つけることができます。

下に紹介するのは、日本から遠く離れた地の古代文明の遺跡の画像。ロンドンの大英博物館に展示されているアッシリア(現在のイラク北部など)のレリーフです。(今から3000年近く前、紀元前860年頃から紀元前600年代に、アッシリアの首都であったニルムドやニネヴェの宮殿を飾っていたもの)

王や神々、精霊が描かれているレリーフ※1には、バッグのような小さな手桶(バケツ)と松ぼっくり(Bucket and cone)を持っている様子が浮き彫りにされていますが、これは繁栄を願うお清めの儀式のようなものを意味するとか。衣服の装飾をよく見ると、ローブの裾などに房飾りがほどこされているのがわかるでしょうか?(2種類あります)CamidecorHT40 下は別のレリーフの少し大きい画像(↓)。右画像の馬具につけられているものも房飾りのようで、洗練されたかっこいいデザイン。CamidecorHT41-2世界最古とされるメソポタミア文明。

上のレリーフに描かれている衣装や道具、繊細でダイナミックなデザインを見るだけでも、その文化がいかに高度だったかを想像させてくれますが、現在、メソポタミア文明が栄えた地域の国々(イラクやシリアなど)は、長い間の政情不安による治安の悪化のため、新しい発掘も難しい上、遺跡の管理も危機的な状況だとか・・・。1日も早く平和が訪れることを、心から願わずにはいられません。

<ちょっと脱線、世界最古の接着剤のお話>

ちなみに接着剤が広範囲に使われたという歴史も、メソポタミア文明の時代(B.C.3800頃)までさかのぼります。当時、建材や装飾のための接着に用いられていたのは天然のアスファルト。また、旧約聖書の「ノアの方舟」や「バベルの塔」にも天然アスファルトが接着剤として用いられたという記述があるそうです。

文明を築く上で重要だった”接着”という技術。

日本でも縄文時代後期に矢じりや土器、土偶の修復に、接着剤として天然アスファルトが使われていたそうで、一般的に「最古の接着剤はアスファルト」とされているようです。 Camidecor1483

※1 日本では岡山県の岡山市立オリエント美術館 に同時代のレリーフ「有翼鷲頭精霊像浮彫」の展示があります。東京近郊では横浜ユーラシア文化館古代オリエント博物館(池袋)に古代オリエント関係の展示があり、夏休みには子ども向けの企画が催されるそうです。

革のミニタッセルの作り方(レザータッセル2)

前回紹介した革のミニタッセル(Leather Tassel)。いろいろな色で作ったものをいつもドサッとケースに入れて保管していましたが、音符のように並べてみるとなんとなく愛嬌があって楽しい感じになりました。 Camidecor1481

材料さえあれば、簡単なものは10分ほどで作れてしまう手軽なアイテム。以下に作り方をまとめましたので、ご興味のある方はぜひ作ってみてください。(以前からHow To Makeのページに掲載しようと思っていたのですが、どうやって表を作ったのか思い出せず・・・。まずはこちらのページで紹介します)

CamidecorHT35 まず、材料と道具を準備しましょう。革のハギレ※1さえあれば、あとは身近な道具で作れます。ここでは飾り用の金具にループエンドを利用しています。

CamidecorHT36 ①革のハギレ(革シート)からフリンジ(Fringe)用の長方形(A)とひも(B)を切り出します。革のシートは大きいものでなくても大丈夫、AとBが切り出せればOKです。(革には繊維の方向があり、タッセルにしやすい方向としにくい方向があります。厚さによって判断しにくい場合もあるので、あまり神経質にならず、くるくる巻きやすい方向で横長の長方形にカットしましょう)

②定規をあててカッターでフリンジの切り目を入れます。タッセルの大きさや革の厚さにもよりますが、ミニタッセルは2㎜くらいの間隔が作りやすいと思います。カットする際は、透明のプラスティック定規を使うのがおすすめ。残りの革の大きさを確認しながら均等に切り目を入れていきます。

CamidecorHT37 ④フリンジが完成したら、接着する前に一度巻いてみて出来上がりのバランスをチェック。飾り用の金具の穴の大きさに合わせて太すぎる場合は余分な部分をカットします。金具を使わず革のベルト(C)をアクセントにする場合は少し長めに準備しておきます。

CamidecorHT38 ⑤フリンジの端にひもを貼り、接着剤を塗って、くるくる巻いて貼っていきます。シングルタッセルの場合はひもをループにして芯にしますが、ダブルタッセル(両端にそれぞれタッセルがついているタイプ)の場合は、1本ずつ巻いていきます。

CamidecorHT39 ⑥タッセルの完成です。このままでも使えますが、ちょっと飾りをつけるとぐっとおしゃれに。ループエンドなどの金具をつけたり、革を飾りベルトにしたり、ビーズやストーンを使うなど、自由な発想で楽しみましょう。

⑦革のアクセント(ベルト)はタッセル上部にぐるりと巻いて貼るだけ。接着した後ははがれないように、しばらく指で押さえます。 金具(ループエンド)は、ひもを通すだけのものと”C”の字のようになっているもの(C→〇にする)がありますが、少し接着剤をつけて固定すると良いでしょう。金具が取れないよう、できるだけぴったりのサイズに作るのが大切です。

Camidecor1482-1

次回はカシメ金具で留めるタイプの画像を紹介します。

Camidecor1456

 

※1 「革のハギレ」はネットショップなどで入手可能。都内では渋谷の東急ハンズやユザワヤのレザークラフトコーナー、革のお店が多い浅草橋などでも購入できます。お店で色や厚さを確認しながら購入する場合は、できるだけ裏面がきれいなものを選びましょう。

貼って作る革のミニタッセル(レザータッセル1)

メタリックカラーの革のミニタッセルと古代文明の房飾り(レザータッセル3)

ボンドで貼って作る革のミニタッセル(レザータッセル1)

バッグやポーチの飾りとして活躍してくれる革のミニタッセル。靴やバッグについているだけでおしゃれ度がアップする不思議なアイテムです。

Camidecor1482

房飾りのついた靴といえば、ローファーが定番ですが、2009年から2010年あたりからファッションの世界で様々な形のレザータッセルが使われるようになって、見ているだけでも楽しい。

革のハギレで簡単に作れるので、自分なりに大小あれこれ作ってはバッグやスマホにつけたりと楽しんでいます。(画像をクリックすると、それぞれの記事が開きます)

がま口やバッグと小物のシリーズには欠かせないので、あちこちに登場・・・。糸のタッセルのような繊細さや優雅さはありませんが、汚れにくく気軽に使えるのが良いところ。(しっかりしているので、5,6年前に作ったものも健在。逆に味が出ていい感じになっています)

材料さえあれば、簡単なものは10分ほどで作れてしまう簡単なアクセサリー。こちらで作り方を紹介しています。

革のミニタッセルの作り方(レザータッセル2)

 

花びら巾着の作り方-紫陽花の季節によせて

前回紹介した「花びら巾着(Flower Pouch)」。この巾着を初めて作った時、連想したのは紫陽花の”がく(飾り花)”でした。

Camidecor1473

形は小手鞠(コデマリ)」に似ていますが、4枚の飾り布のはかなげな様子が「ガクアジサイ」のようで・・・。小さなサイズは和菓子みたいな可愛らしさがあるので、端切れを使っていろいろ作ってしまいました。

Camidecor1476

以下は、ボンドで貼って作る「花びら巾着(Flower Pouch)」の方法をまとめたもの。

ハンカチなどで作る場合はヒモを通す線を接着するだけですが、ちょっとひと手間かけて裏地をつけると、しっかりした巾着になります。所要時間は30分から1時間くらいです。

 

まず、材料と道具を準備して大きさを考えましょう。布は綿、麻、絹など自然素材で薄手のものが適しています。接着剤はコニシのボンド「裁ほう上手」を使用しています。

CamidecorHT29

 

①は材料を並べたもの。布は表、裏とも同じサイズの正方形にカットして下さい。(写真ではヨレていますが、できるだけきれいな直線で・・・)

CamidecorHT30

② 表布と裏布を貼り合せます。布の縁、幅5㎜くらい(黄色点線)に接着剤を塗り、薄くのばして、アイロンで圧着。糸くずやはみ出した部分は接着後にカットしましょう。縁のホツレが出にくいのが貼って作る場合の良い所です。

③ 裏布に縁飾りを貼ります。レースやリボン、テープなどお好みで。縁飾りをつけない場合は、裏布を少し大きめにカットし、縁を折って表側に貼るのも1つの方法です。いずれにしても花びら部分が綺麗に見えるよう、縁の始末は大切です。※1

CamidecorHT31

この段階で小型のハンカチのようなものが出来上がります。同じ作り方で、簡単な布ナプキンやランチョンマット、コースターを手作りしても良いでしょう。水に強いのが「裁ほう上手」の特徴だそうです。

④⑤ 4つの角を三角に折って作る花びら部分は、ひも通し用の通路になります。表布に折り線とひもを通す線の印をつけ、黄色のラインに接着剤を塗り(下写真参照)、アイロンで圧着します。

CamidecorHT32

 

⑥ アイロン圧着後、5分ほど時間を置いてしっかり接着されたかを確認し、その後、ひも(リボンやコードなど)を通します。2本通し終わったら、外側を表にして形を整えます。CamidecorHT33

 

⑦ 両側からの紐を引いて完成です。ひもの先にはお好みでビーズやタッセルなどの飾りをつけても良いでしょう。※2 今回は雨のしずくのようなドロップタイプのビーズをつけています。

CamidecorHT34

もっと大きいサイズを簡単に作りたい場合は、すでに縁が縫ってあるハンカチや ナプキンを利用するのがおすすめです。お弁当用の巾着なども楽に作れます。

梅雨のどんよりしたお天気が続いていますが、雨の日に家の中で読書したり手作りするのは結構楽しいもの。夏の浴衣に合わせて和風の巾着を手作り・・・というのも今の時期ならではかもしれません。

 

※1 表裏とも縁を折って作る方法(ソーイングなどの方法)もありますが、小さな巾着では縁が厚くなって絞りにくくなってしまいます。貼って作る方法では、ホツレが出にくい特徴をいかし、縁を切りっぱなしで接着して縁の部分が厚ぼったくならないようにしています。

※2 マリメッコやベトナムシルクを使った花びら巾着の画像はこちらから