カテゴリー別アーカイブ: Cartonnage(和/Japanese)

光のマジックとハロウィーン-妖怪と神話のモチーフ①

2015年2016年2017年に続き、ハロウィーンによせて…。

前回までは自分で撮った画像にコウモリや蜘蛛の巣を書き込んだりと、ちょっといたずらしたものを紹介してきましたが、今回はそのままの写真。京都の高台寺の夜間拝観で観たプロジェクションマッピングの画像です。

撮影したのは昨年(2017年)の11月。紅葉のライトアップを見ていたら、突然始まった光と音の演出。静かな空間が一瞬にして別世界になりました。

闇の中、方丈前庭の波心庭(はしんてい)の枯山水の白砂が色とりどりに妖しく変化し、門や塀には竜の姿が・・・。その後、子鬼や妖怪が通り抜け、大きな閻魔様も登場。

2,3分ほどの短い時間ですが、効果的な音楽とともに昼間とは全く違う世界が繰り広げられ、文化遺産と現代技術が見事に融合した総合アートとなっていました。

ところで、この門を通り抜ける魑魅魍魎の姿、なぜかどこかしらユニークで憎めない。どこかで見たことがある・・・と後で調べたら、この妖怪達は、高台寺所蔵の「百鬼夜行絵巻」に描かれているものだということで納得。

妖怪って古今東西、愛されキャラというかユーモアのあるものが多いですね。

下は同じ日に撮った高台寺の竹林。夜空に浮かび上がるライトアップされた竹林はとても幻想的。月明かりのような光で、昔話やかぐや姫の世界を連想してしまいます。

<ダークカラーの和紙と竹林モチーフのファイルカバー>

さて、今回は上の画像からの流れで和紙を少し紹介します。下は2004年頃に作ったファイルカバー3種。竹林模様の和紙を使っています。

漆黒×ゴールドの繊細なデザインに惹かれて買ったものの、箱にするには渋すぎて、小さな作品にアクセントとして使ってみたのでした。

背景に敷いた黒、茶、グレーの和紙は10年ほど前に購入した京都の和紙。伝統的なモチーフとシックな色の組み合わせで、ちょっぴり男性的なデザインです。

そういえば、これらの伝統柄が外国のチョコレートにおしゃれにプリントされているのを見つけたことがあって、当時は、日本の伝統柄がこんな形で利用されているんだなあ、と驚きました。最近ではインテリアや食器、ファッションなど様々な分野で見かけるようになりましたが・・・。

ためしに、飾りかぼちゃや秋の果物、手元にあったフレームやタッセルと一緒に並べてみたら、ちょっと不思議な感じ↓。意外に違和感がないのは金色の細いラインのせいでしょうか。日本の伝統柄だけれどモダンなデザインです。

実は今回、ハロウィーンにちなんで、できれば百鬼夜行や古い日本の妖怪を使った材料を紹介したかったのですが、さすがに持っていませんでした。

ただ、神話のモチーフという意味では、東洋の竜や鳳凰は布や織物、着物や帯地に使われ、作品の材料としても使ったことがあります。

また、西洋の神話のキャラクターは、フランスの生地、Toile de Jouy(トワル・ド・ジュイ)などにも使われていて、中にはちょっと不思議な生き物?もいるので、そちらは「ハロウィーンによせて/2018-②」で紹介します。

(ギリシャ・ローマ神話の神々などの神話モチーフや天使については、以前、こちらの記事にも書いています)

 

黄金の月、秋の紫色ー秋のお月見によせて

夜風や虫の声が心地いい秋の夜。2018年のお月見、十五夜は9月24日、十三夜は10月21日でした。

下の画像ははいつかお月見の季節に紹介しようと思っていた和紙。10年ほど前に伊東屋さんで購入したものです。

淡い茄子紺のような紫色の背景に、一面に広がる薄紫の露芝(つゆしば)文様。丸い月を思わせる輪の中には、梅、笹、藤、楓、短冊などの伝統柄が描かれ、シャンパンゴールドの細い縁取りが繊細で着物のデザインのよう。

「露芝(つゆしば)文様」というのは、細い月のような円弧の芝草に露の玉が散らされたもので、誰もがどこかしらで見たことのある伝統柄。そして、その間から見える白いギザギザの模様は、「雪輪(ゆきわ)文様」の一部?と調べたら、「三日月雪輪文様」と呼ばれているそうです。

夜が更けてから見る月も綺麗だけれど、夕暮れ時、空の色が少しずつ変化していく景色もいいなあ・・・と昔の画像ファイルを見ていたら、紫色の空と満月の写真を発見。2008年9月に撮影したもので、ちょっとピンぼけですが、夕暮れの空と湖が薄紫に染まっています。

2008年頃というと、ちょうど曲線ラインの作品をいろいろ作っていた時期で、下の画像にもクネクネしたラインが複数・・・。紫色のベルベットの箱は秋冬に制作したもので、側面には紫がかったシャンパンゴールドの生地を使っています。

 

秋のお月見は実りの時期。ススキやお団子と一緒に里芋や栗、豆が供えられ、十五夜は「芋名月」、十三夜は「栗名月」(または「豆名月」)とも呼ばれるそうです。

 

雛祭りのちいさな小物入れ(2010年)-ツイストタイプの小物入れ(六角形)

「雛祭り」の雛(ひな)、その古語の「ひいな」という言葉には小さくて可愛らしいものの意味があるそうです・・・というようなことを書いたのは2013年の春。このCami Decorのページ(サイト)を作った直後のことでした。

小さな掛け軸1 -ひな祭りによせて

その後、作品の整理を兼ねて古い画像などを紹介してきましたが、その中で雛祭りに関係のあるものをまとめてみました。(画像をクリックすると記事が開きます)

 

さて、今回「雛祭り」にちなんで紹介するのは、手のひらサイズの小さな小物入れ。2010年に課題として作ったもので、教室では「ツイストタイプの小物入れ」と呼んでいる、ちょっと面白い作品です。

上の画像は当時撮影したもので、Atelier Fa-Decorメインサイトの10月の欄にも小さく載せています。

もともとは和の小物にヒントを得ていろいろ試作(上)。カルトナージュの手法を使って作り方を再考し、デザインなどもちょっと洋風にしています。

ピンクのサンプルは六角形のタイプ。

おにぎりみたいな三角形のサンプルは、よりオリジナリティを出したくて考えたもので、今後クリスマスのページ(↓)に画像を追加紹介する予定です。

桃の節句が終わると、少しずつ寒さがゆるんでいき、春の柔らかな光の中でパステルカラーを楽しみたい季節がやってきます。

シルバーグレイ(銀鼠/ぎんねず)と桜色1-名残の桜によせて

春風の強い4月半ば近く、名残の桜を楽しみながらプランターの雑草を抜こうと外に出たら、あちらこちらに枝垂(しだ)れ桜の花びらだまりが・・・。よく見ると花弁だけでなく、”がく”ごと落ちているものがちらほら。※1

まだ散ったばかりの可憐な花をそのまま捨ててしまうのが惜しくて、傷みの少ないものを選んで拾い、カルトナージュの菓子器(多面体の器)と一緒に撮った時の画像です。※1

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相性がいいといわれるグレーとピンク色。

シルバーグレーという色は、日本の伝統色の銀鼠(ぎんねず)に近いでしょうか。光沢のあるフランスの紙を使って作った器ですが、和にも洋にも使えます。

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昨年の秋に紹介した「カルトナージュの入れ子の器」。

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上の写真のシルバーグレイ、濃いめのグレイの他に渋いゴールドもあって、3色セットで重ねて収納できる器です。→3色セットの画像はこちらから

満開の時よりも色が薄くなった桜の花びらは、繊細ではかない砂糖菓子みたいで、ガラス細工と並べたり、花弁でハートを作ったり・・・。

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こんなお菓子があったら食べてみたい・・・。

桜という名前がついた日本の伝統色には、誰でも知っている桜色のほか、薄桜(うすざくら)、灰桜(はいざくら)、  桜鼠(さくらねず)などの色名がありますが、昔の人は、晴れの日や満開の華やかな桜の色だけでなく、曇りや翳(かげ)りのある桜の色にも風情を見出したのでしょうか。曇った日や夕暮れの桜の写真には確かにそんな色が見え隠れしています。

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淡い色の桜といえば、一度訪れてみたいのが、岐阜県本巣市にある樹齢1500年以上の梶尾谷淡墨桜

日本五大桜、三大巨桜として知られ、大雪や台風による2度の大きな危機を乗り越え、様々な人の力で命をつないできた大きな桜の木。 蕾(つぼみ)の時は薄いピンク、満開になると白色、その後、淡い墨色を帯びて散っていくそうで、開花状況はこちらから(今年はもう遅いですが)。 いつかぜひ桜の季節に行ってみたいと思っています。

 

※1 ソメイヨシノなどの花びらが散っていくタイプの桜で花がガクごと落ちているものは、スズメなどの鳥が花の蜜を吸うときに食いちぎってしまったものが多いそうです。枝垂れ桜(画像の花びら)はどうなのでしょうか。小鳥はよく来ていますが、食いちぎったのではなく自然に落ちた感じに見えますが・・・。

桃色の宝箱と桜色の玉手箱-ひな祭りによせて

日本の春の色、桃色、桜色。もやっと春霞のかかった空の色。そんな春の雛祭りから桜の季節にかけて飾っておける作品を・・・と以前作った2種類の箱。季節ものでなかなか出す機会がない「箱入り娘」ならぬ箱入りの箱です。

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小さな丸いポールは、ミニ手鞠のイメージで作った和の細工物。紐をつけてストラップにしたり、お正月の繭玉を模した飾りとしても使えます。

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全体像はこんな感じ(↓)で、左上は教室の課題にもある宝箱(トレジャーボックス)の小さいタイプ。右下の文箱のような形の箱は、宝箱と同じく蝶番で片方から開く収納箱なのですが、家族に「玉手箱?」と聞かれたのを機に玉手箱に・・・。絹糸でタッセルを作り、紐で結んでみたら、それらしくなりました。

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昔話といえば、先日の教室でも話題に出たauのCM「三太郎シリーズ」。誰もが知っている昔話の主人公たちの今っぽい軽妙なやりとりが面白くて、つい見入ってしまう映像です。考えてみると、日本の昔話って、絵本やアニメではおなじみだけれど意外に実写化されていない。だから、リアルな衣装や竜宮城なども興味深くて、なおさら新鮮なのかもしれません。(犬が大判小判を掘るシーンになんだか感激・・・今後登場してほしい昔話もいろいろ・・・)

ところで、物語の中の箱って、浦島太郎の玉手箱、ギリシャ神話のパンドラの箱、ファウストの宝石箱や舌切りすずめのつづらなど、ちょっと怖い箱も少なくないけれど、今回紹介した「玉手箱」は、春を呼ぶ桜色のHappy Boxとして作ったので、開けても大丈夫ですので、念のため。

 

***昨年末よりこちらのサイトが冬眠状態でしたが、春になったので(?)また少しずつ画像を追加していきます。12月から2月に掲載するつもりだった画像や、インテリア茶箱の素敵な新刊本の紹介、バッグと小物の画像なども・・・・***

カルトナージュの入れ子の器-秋と冬

入れ子タイプのカルトナージュの菓子器。軽く水拭きできる材料を使っています。

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ばらばらにするとこんな感じ(↓)。少し光沢のあるチャコールグレイ(スレートグレイ)と渋みのあるシャンパンゴールドの器で、お菓子の代わりに木製のどんぐりと木の葉を入れてみました。

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実はシルバーもあって、金、銀、黒の3色セット(下)。秋のお菓子や果物を入れたり、トレイとして使ったり。光沢がある材料なので、クリスマスやお正月にも合うのです。

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カルトナージュで作るトレイや菓子器やコースターなどのテーブルウェア。「こんなものがあったらいいな」と、まずは自分用に作ったものが多く、たまに教室でも使っています。

・・・その後、ベテランの3人の皆様が同じ材料で「入れ子の器3セット」を作って下さり、レッスン課題(選択制)となりました。※1

※1.多面体の箱の応用作品:「入れ子の菓子器」・・・多面体は「蓋付きの箱」や「ダストボックス」などもあります。

13年前の秋のテーブルと手作りの器-紅葉狩りによせて

暖かな秋の日々は雑事に追われて飛ぶように過ぎて、急に冷え込んだと思ったら北の方から雪の便りが・・・。もうすっかり冬になっています・・・

デジタルカメラを使い始めたのはいつ頃からだったでしょうか・・・。

先日画像を整理していたら、10年ほど前の画像をコピーしたCDデータがかなり壊れているのに気付いて愕然!なんとか残った画像をUSBに移しながら、「あーこんなこともあったな・・・すっかり忘れてた」となつかしく想い出にひたる一方、人間の記憶も電子データ(文明の利器)もいかにはかないかを実感しています。(なくしたデータについては、当時の電子機器類を盲信していた自分が浅はかだったと悔やみつつ、なんとかデータ復旧ができないか今のところ模索中・・・)

そんな中、見つけたのが2002年11月に撮った下の画像。 13年前、テーブルコーディネートの小さなイベントにサポートとして参加した時の画像です。

題材は「秋の食卓」というテーマだったので、日本の紅葉に合う和食器や和紙を取り入れた和洋折衷(クロスオーバー)スタイルのテーブル演出に。手持ちの食器でまかなうために、東南アジアの食器もミックスして、ちょっとオリエンタルな要素も入れたのでした。 Camidecor1715 「自宅でのおもてなし」がテーマということで、ちょっとリアルな感じを出したかったので、「御献立(メニュー):上画像」も添えています。

久しぶりに墨をすり、和紙に書いた手作りのお品書き(ちょっと雑・・・)。内容を見ると、その時自分が食べたかったものを書き連ねているような・・・ さしずめ「秋の食卓・妄想メニュー」といったところでしょうか。

-御献立-

自家製梅酒、鯛の松の実和え、柿とりんごのごま酢がけ、松葉銀杏(ぎんなん)、かぼちゃとさつまいものあったかスープ、鮪(まぐろ)のタルタルソース・あさつき添え、和風ローストビーフ・幽庵(ゆうあん)風味、根菜のサラダ添え、きのこと地鶏の炊き込みご飯、柚子シャーベット、栗の焼き菓子、季節の果物 Camidecor1715-2テーブルウェア(食器類)には、自分で作った陶芸の大皿や瓦(からわ)風の銘々皿も登場させました。・・・その頃に焼いた食器や抹茶茶碗は今でも愛用しています。

ちょうど見ごろだった紅葉の枝とイガ栗。色とりどりの紅葉を見ていると、やっぱり秋の主役は自然の美しさと恵み、それに勝るものはない、と感じます。 Camidecor1715-1 美味しいものがたくさんある季節。秋になると必ず作る定番料理やお菓子はいくつかありますが、上のメニューの中の「栗の焼き菓子」は、かなりの頻度で作る常備菓子。

「材料をきっちり測る」というお菓子作りの王道を踏み外しているので大きな声では言えないけれど、材料の量はかなりアバウト。400gのバターを使いきるために、いつもフルーツケーキとマロンケーキを1本ずつ、マドレーヌ6-8個を一気に焼いてしまいます。

下の画像がそのケーキで、夏に森でもらってきた切り株と一緒に・・・。 今回は秋冬のテーブル用のカルトナージュの器の画像の紹介をしたかったのですが、食べ物の話に脱線して横道にそれてしまったので、そちらは次回に紹介します。 Camidecor1720-1

 

<あまり役立たないかもしれないけれど・・・「栗の焼き菓子」の材料など>

◇A:生地(アーモンドプードルたっぷりバージョン)・・・バター400g、卵7個くらい、小麦粉270gくらい、アーモンドプードル130gくらい、ベーキングパウダー少量、ブラウンシュガー(その時の気分で100g前後)、バニラオイル少々

◇B:フルーツケーキの具:レーズン、オレンジピール、レモンピールなどをたっぷり・・・ラム酒に浸しておく(ドライいちじくやナッツ、干し柿の残りを入れることも・・・)

◇C:マロンケーキの具:マロングラッセのみじん切り+マロンクリームをラム酒に浸しておく

・・・焼き立てのケーキにラム酒入りのシロップをかけて保存します・・・※子供用はラム酒無し