ミルクとチーズと美味しい色 -チーズ柄の作品&20年前のミニチュアチーズ

丑年(うしどし)の2021年。今回は、日頃お世話になっている牛さん達への感謝をこめて、ミルクとチーズとバターをテーマに作品などを紹介します。

片付け物をしていると、すっかり忘れていたものが出てくることがあります。「なぜ、これを買ったんだろう?一体何のために?」というような。 下のヴィンテージプリントもその1枚。

フランスの小さな田舎町の蚤の市。印刷物を扱っている露店で、ぱっと目についたものを旅の思い出に、と思って買ったのだろうと思うけれど、はてさてこれをどうするつもりだったのかな?

このプリント、手書きの説明には1925年-1930年頃の子供の勉強用のイラスト(教材)と書いてあります。Le lait(牛乳/Milk)という単語だけでなく、乳しぼりや牛乳を運ぶ様子、家畜などが描かれていて、いろいろな言葉が学べそうです。

そいうえば、子供の頃のお気に入りに、安野光雅氏の「あいうえおの本」がありました。子供向けの絵本ですが、絵を楽しみながら謎解きするような感じで、じっくり味わうように眺めていた本。

「あ」のページに美味しそうな”あんパン”や、「た」のページにリアルな”たいやき”が載っていて、本当にお腹が空いてきたり。安野氏の繊細な絵と遊び心が盛り込まれていて、大人になった今でも時々開きたくなります。

<ミルクとチーズと美味しい色 ー教室で皆様が作った作品より>

さて、牛乳の話に戻りましょう。牛乳の旬は冬だそうです。脂肪分が増えて美味しいミルクになるようで、チーズの味などにも影響するのでしょうか?

ずいぶん前(2001年)のことですが、イタリアの小さな町のチーズ屋さんで、モッツアレラチーズ作りを見学させてもらったことがありました。昭和の時代の日本のお豆腐屋さんに通じるものがあって、作りたてのフレッシュなチーズの美味しさは格別。世の中も変わったし、伝統的な手作りのお店はどんどん減っていますが、今でも続いていてほしいな、と思います。(↑のイラストの女の子が持っているミルク容器と↓チーズ作りの入れ物がそっくり)

 

チーズといえば、思い出すのはAさんの2つの作品。チーズ柄の「小さな丸箱」とイタリア製ペーパーを使った「ツールケース」。

Aさんご持参のチーズ柄の布を見た瞬間「美味しそう♡」と目が釘付け。縁取りのオレンジも、ふっくら仕上がった蓋もチーズの絵を引き立てています。

右のケースはカフェオレ色との組み合わせがぴったり。イラストにはヴィンテージのキッチン用品柄の道具が描かれていて、よく見る”とチーズおろし”や”メッザルーナ”という三日月形の包丁※1もあるけれど、左下の四角い木製の道具が何か???わからない。

調べてみると、イタリアのチーズ削り器(cheese roolling greater)で、くるくる回しながらチーズが削られていく仕組みのようです。ところ変われば道具も変わりますね。

 

 

次に紹介するのは、バターやチーズのような黄色やヴィンテージ風の色を使った皆様の作品。

赤、黄色、オレンジは食欲をそそる色。人によって違いもありますが、統計的にも証明されています。元気が出る色でもありますね。レトロな色というのも古い時代の温もりのようなものが感じられて、ここ数年パッケージでもよく見かけます。

経験や記憶と密接に関わっている色の印象。実用品作りでは、自分が使って心地良いのが一番と考えています。

 

<20年前に作ったミニチュアチーズ>

チーズつながりで、昔作ったミニチュアのチーズの画像を少し。20年以上前(1998-1999年頃)に趣味で制作した後、段ボール箱に入ったままだったのを数年前に見つけて撮影したものです。※2

ちょうどインテリアの仕事をしていた時で、計画→施工→完成までに多くの人手と時間が必要な”家づくり”と比べて、自分の手の中で出来上がっていく粘土細工はストレス解消に役立ちました。

チーズの種類によって色を微妙に変えたり、つまようじの先で穴をあけたり…。今はもうそんな根気は残っていません(涙)

チーズのラベルは、古いApple製のMacコンピュータで、wordのソフトを使って1つ1つ作ったもので、粗くラフな仕上がり。

今はミニチュア制作もずいぶん進化して、信じられないほどに精巧になっていますね。(いつかミニチュア作家さんたちの作品展に行ってみたいなあ)

コロナ禍で、旅はおろか外食さえままならない日々の中、美味しいものを食べて感じる小さな幸せが毎日を支えています。あらためて食を支えて下さっている全ての人や自然の恵みに感謝です。

<幸運を招く縁起物のチーズ>

そういえば、下のミニチュアの木箱に入っている白いU字型のチーズ、何という名前だったかな?と思って調べてみたら、馬蹄形を意味する「バラカ」という名前のチーズでした。

ヨーロッパでは幸運を招くシンボルや魔除けにも使われる馬蹄形。「バラカ」は幸運を招く縁起の良いチーズということで、贈り物に使われることも多いそうです。

チーズのイラストの作品をもう1つ載せようと思っていましたが、長くなってしまったので次の機会に・・・。

 

 

※1 ハーブや野菜、お肉のみじん切りのために使う三日月形の包丁。

※2 チーズスタンドの棚・秤・ナイフなどは、ドールハウス作家、林渓子氏の設計・デザインを参考に制作したものです。「はじめてのドールハウス/日本ヴォーグ社」1996年発刊

ミニチュア制作は1999年頃に半年ほど続けたものの、楽しすぎて仕事や生活がおろそかになりそうだったので、その後、封印してしまいました。以下は前にこちらに載せたチョコレートケーキです。