カテゴリー別アーカイブ: Cartonnage(課題サンプル)

紙で作るディスプレイボードと、シャビーシックの円形フレーム

柔らかな若葉の色が日増しに濃くなり、緑のグラデーションが美しい季節。ぐんぐん伸びていく草木に生命力を感じます。

今回紹介するのは2017年5月に撮った写真。10年以上前に作った”紙で作る家具シリーズ”の作品、丸いフレームやディスプレイボード、トレイの画像です。

カルトナージュの手法をベースにちょっと工夫して、ぱっと見て紙とはわからない仕上がりにした実用品。

当時はフレンチスタイルのシャビーシック(少し古ぼけた雰囲気)の感じを出したくて、額の中にはフランスの”Toile de Jouy(トワル・ド・ジュイ)”の布を入れたのでした。

白い大きなディスプレイボード(バックボード)は、バッグや小物の写真の背景として今までも度々登場。

普段は棚の上に置いていますが、軽くて移動が簡単なので、写真を撮る時の背景として利用しやすいのです。

 

さて、先の写真でガラスの器に無造作に生けてある、春から初夏の草花。

ミヤコワスレ (都忘れ)、シラン(紫蘭)、バイカウツギ(梅花空木)、ハルノタムラソウ、アイビー、レモンバーム、ミント、ラムズイヤー

茶花(ちゃばな/ちゃか=お茶席の生け花)などにも使われる、シランやミヤコワスレ、バイカウツギなど、つつましく清楚なたたずまいの花には、潔さと清々しさを感じます。

自然の花の美しさを、シンプルでありながら最大限に際立たせる茶花。そして、茶花についての千利休の教え「花は野にあるように」という言葉がとても好きで、心はその究極の美を求めているのですが…

現実はなかなかそうもいきません。

バタバタした普段の生活では、手早くささっと切って無造作にグラスに入れるのが精一杯。「野原でもこんなに雑に咲いてないよ~」という風情になってしまっていますね。

理想と現実はなかなか相容れないものです。

上の画像の作品、丸いフレーム(2007年制作)に入れた、”Toile de Jouy(トワル・ド・ジュイ)”の布。 当時作ったトランクBにも同じ材料を使っています。→夏休みの楽しい計画(トランクB)

フレームに使ったのは↑この部分。木々や草むらに囲まれた気持ちよさそうな場所で楽しんでいる2人の男女。青年はフルートを奏でており、のどかな風景。

この布にプリントされている風景は数パターンあって、下は別のシーン。時代や地域、ファッションは変わっても人間自体はあまり変わりませんね。(後ろのキューピッドの像?も、はしゃぐ2人を横目にやれやれといった顔?)

ところで、カップルの横にいる動物は犬ではなく羊たち。

偶然ですが、上の草木の写真↑の中に、ラムズイヤー(lamb’s ear/子羊の耳)というハーブが入っています。

肉厚で柔らかな毛に覆われた葉は植物というより動物の一部のよう。「子羊の耳って想像はつくけどよく見たことはない。実際はどんなかな?」と思って検索してみたら、子羊の姿の可愛いこと。草も花も動物たちも、自然の造形って素晴らしいですね。

 

 

***2017年に準備した画像や書きかけた記事を整理し掲載しています***

<追記>『すずらんとすみれの刺繍フレーム』に画像追加&加筆しました。

5月の空とライラック-淡紫色のテープケース

5月の清々しい青空を背に咲いていたライラックの花。ジャスミンや金木犀と同じモクセイ科で、花からはふわりと良い香りが漂います。

東京ではもう見頃は過ぎたけれど、札幌では5月の中頃からライラック祭りが始まり、大通り公園では約400本のライラックが見られるそうで、いつか行ってみたいものです。

さて、今回紹介するのは淡い紫がベースの布を使ったマスキングテープケース。2013年~2014年にサンプル制作をしたもので、持ち運びできる横長の収納箱です。

画像ではわかりにくいのですが、ちょっと変わった内部構造になっていて、そこがテクニックのポイント。様々な技法の組み合わせが必要で、中上級者の皆さんが楽しんで作って下さっている課題です。

色に合わせてこのケースにはシルバーや紫系のテープを収納。他にもブルー系のサンプルがあります。

細かなレース細工のようなライラックの花。そういえば、最近、花モチーフのレースのスカートの女性をよく見かけますね。

ライラックの花は4弁。たまに5弁のものが見つかるそうで「ラッキーライラック」と呼ばれ、幸せを運ぶといわれているそうです。(↑画像をまじまじ見たけれど、5弁はなさそう…残念)

ところで、今回紹介した薄紫の布ですが、「花びら巾着の作り方」でも使っています。

あの時は、「紫陽花のイメージ」で作ったけれど、ライラックの花に見立てることもできそうですね。

ライラックはフランス語ではリラ(Lilas)。和名は紫丁香花(ムラサキハシドイ)。日本に入ってきたのは明治期だそうです。

ライラックについては、前に以下のページでも書いています。

手芸まわりの小物入れとブックカバー-赤毛のアンとライラックの季節によせて

すみれの花とライラック柄のダブル眼鏡ケース(2009)

 

すずらんとすみれの刺繍フレーム(2007-2017年)-すずらんの日によせて

「5月1日はフランスではすずらんの日だそうです」と、すずらんとすみれのカードを紹介したのは2013年のことでした。

すずらんとすみれの花束 -カードと小箱-

それ以来2016年まで、この季節になると何かしらスズランの花の画像を紹介していましたが、ここ2年サボっていました。

実は2017年には画像を準備していたものの、タイミングを逃してしまって…。下が2年前の5月に掲載しようと思って2年放置していた「すずらんとすみれの刺繍フレーム」の画像※1です。

スズランやスミレの刺繍はずいぶん前の冬に気まぐれに刺したもの。刺繍用の布ではなく、何かの余り布を使っています。

刺した後は興味が薄れてしまって、ハギレと一緒に収納ケースに仕舞いこみ、このまま捨ててしまいそうになっていたものを救済。カルトナージュのOval(楕円)の額の中に入れて仕上げました。

下は当時のラフスケッチ。ミモザの花束のフレームについてはこちらで紹介しています。

 

すずらんのフレームの斜め上に写っているのは「すみれの刺繍フレーム」。肝心のすみれがパンジーをミックスしたような感じで、酔っ払って踊っているような雰囲気でちょっと変ですね・・・

当時のスケッチを見ると、すずらんの図案が複数あるのに比べて、すみれの”おまけ感”・・・。

こんな風に下絵も描かずに思いのままに刺したので、不思議な感じになってしまったのでしょう。

「スミレ」という花は奥が深くて沢山種類があるそうですが、恐らくこういうすみれ↓と、

こういうスミレ↓の雰囲気を出したく、結局足して2で割ってしまったような感じになったのかな?と推測。作ったものを見ると、今さらながら詰めの甘い自分を思い知らされます。

毎年、この季節になるとスズランに会える場所。

光によって色の見え方が変わる包容力のある大きな葉と、ささやかにひっそりと咲く小さな鈴のような清らかな花を見ると幸福感に包まれます。

そういえば、すずらんの花は結婚式に使われることも多いそう。

特に英国のロイヤルウェディングでは、ダイアナ元妃の結婚式のブーケをはじめ、キャサリン妃(2011年4月29日)、メーガン妃(2018年5月19日)のウェディングブーケにもスズランが使われたそうです。

 

ミモザの日によせて-2017年の画像より

3月8日はミモザ(mimosa)の日。

春の光そのもののような黄色くて丸く可愛らしい小さなミモザの花。梅や桃や桜の花とは少し違う形で春を運んでくれるような気がして、このサイトでも何度かとりあげてきました。

以下は2017年3月に掲載しようと下書きしたまま放置していた記事。当時、インスタグラムの使い方の練習(?)などもしていて、そちらには画像をアップしたのですが、こちらはほぼ書き終えたのにそのままになっていたのでした。(今回当時のまま掲載しました)

ミモザの日によせて-ミモザの花束とイニシャルモノグラム

下は上↑の記事でも紹介したミモザの花束のフレーム。

2008年頃に作り始めたカルトナージュのフレームシリーズはサンプルが複数あって、布のほか、刺繍なども入れています。→布を入れたものはこちら(2008年の画像)にも

2017年の春にいくつか画像を準備して紹介しようと思っていたのですが、あっという間に夏になり、秋になり、そして2年が経ち・・・。

イニシャルモノグラム×ミモザのフレームも当時の画像があるので、後日掲載します。

 

※長い間掲載しないままたまってしまった古い作品の整理と記録のためにと、2005年からの古いHPの別館としてこのCami Decorサイトをスタートしたのは2013年の3月のことでした。(2013年以前の記事は、画像の日付をもとに遡って掲載したものです)

その後、3日坊主かな? 3年坊主かも・・・?と思いながら超マイペースで続けてきて6年が経ちました。(2005年から始めた教室は14年目となりました)

今年こそは定期的に更新しようと、クリスマスやお正月、バレンタインなど掲載しようと思っていた画像があったのですが手が回らず、書きかけの記事もたまっているので、3月を期にもうすこし”まめ”に更新したいと思います。

 

 

光のマジックとハロウィーン-妖怪と神話のモチーフ①

2015年2016年2017年に続き、ハロウィーンによせて…。

前回までは自分で撮った画像にコウモリや蜘蛛の巣を書き込んだりと、ちょっといたずらしたものを紹介してきましたが、今回はそのままの写真。京都の高台寺の夜間拝観で観たプロジェクションマッピングの画像です。

撮影したのは昨年(2017年)の11月。紅葉のライトアップを見ていたら、突然始まった光と音の演出。静かな空間が一瞬にして別世界になりました。

闇の中、方丈前庭の波心庭(はしんてい)の枯山水の白砂が色とりどりに妖しく変化し、門や塀には竜の姿が・・・。その後、子鬼や妖怪が通り抜け、大きな閻魔様も登場。

2,3分ほどの短い時間ですが、効果的な音楽とともに昼間とは全く違う世界が繰り広げられ、文化遺産と現代技術が見事に融合した総合アートとなっていました。

ところで、この門を通り抜ける魑魅魍魎の姿、なぜかどこかしらユニークで憎めない。どこかで見たことがある・・・と後で調べたら、この妖怪達は、高台寺所蔵の「百鬼夜行絵巻」に描かれているものだということで納得。

妖怪って古今東西、愛されキャラというかユーモアのあるものが多いですね。

下は同じ日に撮った高台寺の竹林。夜空に浮かび上がるライトアップされた竹林はとても幻想的。月明かりのような光で、昔話やかぐや姫の世界を連想してしまいます。

<ダークカラーの和紙と竹林モチーフのファイルカバー>

さて、今回は上の画像からの流れで和紙を少し紹介します。下は2004年頃に作ったファイルカバー3種。竹林模様の和紙を使っています。

漆黒×ゴールドの繊細なデザインに惹かれて買ったものの、箱にするには渋すぎて、小さな作品にアクセントとして使ってみたのでした。

背景に敷いた黒、茶、グレーの和紙は10年ほど前に購入した京都の和紙。伝統的なモチーフとシックな色の組み合わせで、ちょっぴり男性的なデザインです。

そういえば、これらの伝統柄が外国のチョコレートにおしゃれにプリントされているのを見つけたことがあって、当時は、日本の伝統柄がこんな形で利用されているんだなあ、と驚きました。最近ではインテリアや食器、ファッションなど様々な分野で見かけるようになりましたが・・・。

ためしに、飾りかぼちゃや秋の果物、手元にあったフレームやタッセルと一緒に並べてみたら、ちょっと不思議な感じ↓。意外に違和感がないのは金色の細いラインのせいでしょうか。日本の伝統柄だけれどモダンなデザインです。

実は今回、ハロウィーンにちなんで、できれば百鬼夜行や古い日本の妖怪を使った材料を紹介したかったのですが、さすがに持っていませんでした。

ただ、神話のモチーフという意味では、東洋の竜や鳳凰は布や織物、着物や帯地に使われ、作品の材料としても使ったことがあります。

また、西洋の神話のキャラクターは、フランスの生地、Toile de Jouy(トワル・ド・ジュイ)などにも使われていて、中にはちょっと不思議な生き物?もいるので、そちらは「ハロウィーンによせて/2018-②」で紹介します。

(ギリシャ・ローマ神話の神々などの神話モチーフや天使については、以前、こちらの記事にも書いています)

 

白いレターラックと天使のオーナメント(2011年)

手紙や書類を入れるカルトナージュのレターラック。使いやすいオープンタイプのレターラックは比較的簡単なテクニックで作れるので、2004年頃からいくつかのデザインを作ってきました。

今回紹介するのは、その中ではちょっと難しめの、曲線を使ったエレガントデザインのレターラック(2011年制作)です。

5,6年前に白いベルベット生地で作ったこの作品、何回もこのサイトで掲載しようと準備しては、なぜか機会を逸してきました。

ちょっと振り返ると・・・

2013年の夏、涼しげなイメージで画像を紹介しようと思っていたら、気付いた時にはもう秋。じゃあ、ホワイトクリスマスで・・・と思っていたら、あっという間にお正月。

では、天使のオーナメントをキューピッドに見立てて、2月のバレンタインに♪と、チョコレート色の背景の画像を作りかけ・・・

・・・結局そのまましばらく放置・・・。(上画像)

またあっという間に夏になり、ブルーの背景の画像を作ったけれど・・・

気付いた時にはまた秋に。・・・その後、クリスマス→バレンタイン→夏と、またもや季節はめぐり・・・。

・・・こんなことを繰り返してずっと掲載ができなかった画像ですが、春、夏、冬バージョンがあるので、今回文字を入れ直して3枚とも掲載する形にしました。

最終的に画像が3パターンもできたのは私の怠慢からなのですが、実感したのは、白やオフホワイトの作品は、いろんな季節やシーンに合わせられるということ。そして、ちょっとグレイがかったオフホワイトなので、汚れが目立たないところも実用的です。

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もともと、いろいろなことを並行して進めてしまうことが多く、実はこんな感じで準備したままの画像や記事、紹介したい教室の皆様の作品画像がたくさん・・・。作品や教室の課題サンプルも試作しかけて放置し(←熟成期間?)、数年後に課題として仕上げの作業に入る、というようなものが結構あります。

しばらくこのサイトの作業ができなかったので、時間を見つけて冬の記事は下に(↓)追加していきたいなと思っています。もちろん春の記事は上に(↑)・・・

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天使のオーナメントについても書きたいなと思っていたのですが、それはまた次回以降に。

<教室の課題として>

レッスン課題としてはレターラックA、B、CのうちのCという作品です。Aはシンプルな形、B,Cはどちらも複数の曲線ラインの型を自由に組み合わせて作っていくアイテムですが、Bの方がややシンプルなデザインです。(レターラックA,Bのサンプルや受講して下さった皆様の作品については別ページで紹介します)

上の画像はCのサンプルのデザイン違い。それぞれ大きさや曲線ラインが若干異なります。