紙で作るデスク-ベルベット調ピンクの縞柄の失敗例

前回はディープピンクのケイトウの花の画像から、ピンクのベルベット(ビロード)調の生地を使った作品画像を紹介しました。

教室で皆様が作ったカルトナージュやバッグと小物など。滑らかな起毛がアクセントになっていて、深いピンク色がおしゃれな成功例です。

 

今回紹介するのは私の失敗例。ディープピンクが入っている起毛の生地を使って、うまくいかずにやり直した話です。

10年以上前に旅先で買った生地。ピンクの濃淡と白のストライプです。当時、インテリアファブリック業界で起毛素材の流行があり、モダンな起毛アクセントの生地を見かけるようになった頃でした。

旅の途中、日常とは違う気分で買い物をして、自宅に戻ってみると「あれ?こんなに派手だったっけ?」というのはよくあるパターンですが、私はそれが多くて反省することもしばしば。

実用品にするには強すぎて、しばらくそのまま置いておいたのですが、起毛素材なのでかさばります。収納スペースも使うし、何とか早く使ってしまいたい。ある時、そうだ、無地と組み合わせてアクセントにしてみよう。と思い立ち、自分用の四角いファイルケースの箱を作ってみたら、まあまあOK。

それで気をよくして、当時試作中だった「紙で作る家具と収納」※1にアクセントとして使ってみたのでした。

下は作りかけの自分用のPC用ミニデスクのアクセントにしてみた時の写真です。うーん。。。

派手ですよね。写真だとわかりにくいですが、幅1mもある大きなデスクにピンクのストライプって。子供部屋に置くわけでもないし、自分で使うにしても落ち着かない。

おそらく、海外のカラフルなインテリアが出てくる映画か何かを見て影響を受けたのだと思います。一緒に赤いランプシェードも作っています。

写真を撮ってみると、やっぱり派手すぎる。布合わせやデザインで迷った時、写真を見ると客観的な判断ができることがあります。さすがに、これはどこに置いても浮いてしまう。秋冬はいいとしても、夏にPCを使うときにピンクの縞模様が目に入ったら暑さが倍増しそう。

ということで、デスクのアクセントは元々考えていた地味な生地に交換し、やり直したのでした。

実はこの失敗したデスクの画像、当時からメインサイトのAboutのページに載せています。明るい色の画像を入れたかったのか、このピンクの縞柄デスクに未練があったのか…。「紙で作る家具と収納」は試行錯誤しながら取り組んでいるシリーズなので、失敗例も活動の記録ですね。

やり直して完成したデスクは、前に「紙で作るデスク、ブックエンドにもなる収納箱」で少し紹介していますが、今回は制作の舞台裏を少し書いてみました。

紙で作るデスク、ブックエンドにもなる収納箱-読書の秋によせて

写真の中に登場するスカラップデザインのオープンBOXや赤いランプシェードは、そのまま今も使っています。こちらは赤いシェードの色違い。今は古びてしまいましたが、グレーのスカラップデザインです。

 

※1「紙で作る家具と収納」についての補足です。10年ほど前からカルトナージュの技術を応用して、紙で大型収納や家具なども作っていて、たまにこのサイトにも登場します。(長年経って古びてきていますが、強度的にも問題なく使えているシリーズです)

冬の夜長と光のお話-ランプシェード1