柑橘系の果物が美味しい季節。甘酸っぱい美味しさに加え、皮をむいた時にフワッと広がる芳香も、瞬時に脳に届いて幸せ感を味合わせてくれます。
下の写真は前にも紹介したことのあるカルトナージュの「ハウスボックス(ハウス型ツールボックス)」。”家の形の箱”は複数あって、こちらは応用タイプです。
スイートピーの良い香りに包まれながら2009年の春に撮影したものですが、同じ日に撮った複数の作品の写真が残っていて、その中の1つがこちら。
「縦型のツールボックス」として作りかけたものの、訳ありの作品になってしまって、メインサイトに掲載しないままになっていました。
カルトナージュ(厚紙細工)で作れる引き出しには様々なバリエーションがあります。ドアのように開くものや、ダストボックスのように手前にパタンと倒れるタイプなど。
当時、いろいろなタイプの引き出しのを1つの作品に入れるの面白くて、「タッセルトランク」なども作りましたが、上の作品もその1つ。
高層ビルのように縦型にすればスペースも取らないし、様々なテクニックを学ぶ課題としてもいいのでは?と作りかけ、取っ手も付けてみたものの、気に入らずに未完成のまま放置状態。
金具の取っ手は1つしかなかったので、ハウス型ツールボックスに移し、教室の片隅に置いたままになっていました。
そして、時が経つこと8年。ホコリをかぶっていた箱が役に立つ時がやってきました。
この出来損ないのサンプルでもいいと課題に取り組み、しっかりと仕上げて下さったMさんの作品が下の写真です。
そう、この箱、裏表から使えるし、持ち運びもできるので、実は結構便利なのです。金具もぴったりで、上品で素敵な仕上がり。(私のサンプルと交換してほしい…)
思えば、当時(2008-2009年)は両側から使えるカルトナージュ制作に取り組んでいた頃でもありました。ハウス型ツールボックスも両側から使えます。
下は「ハウス型ツールボックス」を受講されたTさんとNさんの作品。屋根のストライプと白壁が爽やかです。
両側の屋根が開き、それぞれに収納できるしくみ。引き出しを開くと可愛い花柄が。
引き出し作りは根気が要りますが、完成した時の嬉しさはひとしお。商品も情報も簡単に手に入る時代になった今だからこそ、自分自身で何かを作ることが楽しいのかもしれません。