カテゴリー別アーカイブ: No Sew Project(バッグと小物)

ディープピンクの鶏頭(ケイトウ)とベルベット調のアクセント

鶏頭(ケイトウ)の花の色がぐっとオシャレになったのはいつ頃からでしょうか?

切り花として長持ちするし、色が褪せてドライになってからもアンティーク風に楽しめるので、毎年秋になると、暖かみのある深い色のケイトウを買うのを楽しみにしていたのですが、今年はいつもの花屋さんに行く機会がなくて残念です。

下の画像は2016年のもの。ケイトウの花のフリルのような形とこのボリューム感は独特です。

・・・と書きましたが、実は、このフリル部分は花ではなく、帯化(石化)と呼ばれる植物の奇形の一種が定着したものだそうです。花はフリルの下にあるぶつぶつした部分のようで、そういえば、ドライフラワーにしてみた時、フリルの下に黒い小さな種が沢山出来ていたのを思い出しました。

ふっくらと温かい感じがするのは、厚みとこの毛のせいでしょうか。ベルベット(velvet)※1のような艶やかな光沢もあって布のよう。やはり不思議な植物です。

 

寒くなってきた時に使いたい暖かみのあるディープピンク、今回はその中でもベルベット調の起毛がアクセントになっている作品を紹介します。

鮮やかな紫系のピンク色。ショッキングピンク、紅紫(こうし)色、マゼンタピンクの仲間に入るのでしょうか。その他にもアザレアピンクという色もあるようですが、ぴったりの呼び名が見つかりません。

明るくて元気が出る色なので何かを作っていると楽しい。でも結構強くてインパクトがあるので、アクセントに使ったり、他の素材や柄物と組み合わせたり。カルトナージュの中でも小さめの作品や、バッグと小物に使うことが多いかもしれません。

 

このディープピンク、フラットな布(上)よりもベルベット調の起毛素材になると、陰影と光沢が出て、ぐっと落ち着きが出ます。

この画像は教室に参加して下さった皆さんの作品です。インテリアファブリックを使うと大人っぽくシックに仕上がりますね。ディープピンクのベルベット調の起毛素材がそれぞれ素敵なアクセントになっていて、楽しそうに作っておられた皆さんの顔が浮かびます。

 

Kさん制作の眼鏡ケースB(上の画像左下)。私もおそろいの布を持っていて、前にがま口ケースを紹介しました。2013年頃に自由が丘のBeautiful Days(ビューティフルデイズ)さんで購入した生地で、今でも取り扱いがあるようです。(素敵なインテリアファブリックが見つかるお店です)

そして、当時一緒に購入したのが下の水玉の生地。2013年発刊の「ボンドで貼って作るバッグとこもの」の書籍に掲載する候補だったのですが、大きさなどの関係で見送りに。※2

その後、2015年1月のコニシさんの社内報の表紙イラストのモデルになった作品です。(接着剤を使ってバッグを制作している作家としてご紹介いただきました。バッグの後ろに描かれている雪だるまのイラストがほっこりします)

水玉にはディープピンクだけでなく淡いピンクも使われています。

どこかしらナチュラル感があるのは、麻やサンドベージュ、こげ茶などのアースカラーが組み合わされているからでしょう。

同じようなピンクの濃淡の起毛素材&白い色のストライプの生地を持っていますが(下)、こちらは意外と使うのが難しい。

このストライプの生地を使って失敗した例を紹介しようと思いましたが、長くなってしまったのでそちらは次回に。

今年は急に寒くなってきています。皆様、暖かくしてお大事にお過ごしください。

 

※1 ベルベット(velvet)は英語で、ポルトガル語ではビロード(天鵞絨/てんがじゅう)。ビロードは16世紀(安土桃山時代)にポルトガルからが日本に入ってきたそうです。ビロード(ベルベット)、べロア、別珍(べっちん)、コーデュロイ、光沢のある起毛材料を表す言葉は、厳密にいうとそれぞれ区別があって使い分けなければならないのですが、ここでは「ベルベット調」という表現でまとめています。

※2 起毛の水玉の生地は、色違いを以前紹介しています。

貼って作るバッグ・イン・バッグー水玉のミニバッグ

 

ミントグレーの収納家具、葡萄色の作品とミニバッグ2種

11月の第3木曜日は、ボージョレ・ヌーヴォー(フランス ブルゴーニュ地方の南部、ボジョレー地区の新酒ワイン)の解禁日、今年は11月17日。

11月のボジョレーヌーボーの季節に、グリーンのフレームボードを紹介したのは2014年のことでした。
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お酒やワイン・・・というより(←嫌いじゃないけれど)、葡萄が好きなので、今年も画像を数枚・・・。

夏から秋はブドウ好きにとっては幸せな季節。スーパーの果物売り場にはみずみずしく実った色とりどりの葡萄。・・・巨峰、甲斐路、ピオーネ、オリンピア、ロザリオビアンコ、シャインマスカット・・・のほか、昔おなじみだったデラウェアなんかもたまに見かけるとなつかしい・・・。

そして、11月はお店から国産ブドウが消えていってしまう、ちょっとさびしい季節。つやつやした赤いリンゴや蜜柑の脇で、ちょっとしなびかけたブドウのパックを見つけると、「また来年・・・」と思いつつ名残惜しくて買ってしまったりするのです。

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・・・と、ブドウの話で終わってしまいそうなので、ここで作品の画像を1枚。2010年ごろに作った紙の家具、曲線ラインの収納棚(シェルフ)です。※1

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ちょっとした空きスペースに置きたくて作ったシェルフ。軽くて使い心地が良いし、画像に残しておかなくちゃ・・・と、上の画像を撮影したのは2012年。棚にはカルトナージュのフレーム付の箱やバスケットなど紫色の作品を置いています。

葡萄色、ボルドー、ワインカラーなど、深みのある紫は、どちらかというと大人の色。全体を引きしめる役割をしてくれたり、組み合わせによって雰囲気が変わります。

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砂色、麻色と合わせると、ブルーグリーンの背景よりもシックなイメージ(上)。

下は上と同じシェルフに「超軽量ミニバッグシリーズ(2010年~)」のサンプルを置いて撮ったもの。ミニカメラが入るグリーンのストライプの「長方形のミニバッグ」と、紫×黄緑色のチェックの「筒形のミニバッグ」です。※2

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あれ?この配色、どこかで見たような・・・。

camidecor1800-1・・・と思って、旅先で撮ったブドウ畑の画像と比べてみたら、カラーチャートがかなり近い。ターコイズ(トルコ)ブルー以外は結構一致しています。

camidecor1798-4ブドウの写真を撮ったのはシェルフの写真を撮った数年後なので、全くの偶然ですが、好きな色とか配色って、経験や文化、嗜好などが何かしら影響するのでしょう。(私の場合はブドウ好きということ???)

また、色は光によって違って見えるもの。同じ木の葉も光の入り方によって、ブルーグリーンに見えたり、イエローグリーンに見えたり。自然の光のマジックは時々はっとするような美しい色を見せてくれます。

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ここ数年、写真がデジタル処理できるようになったり、スマホの登場で簡単に色やイメージを変えられるようになったので、誰もが簡単にイメージに合わせた画像を作り出せるようになってきました。雑誌やテレビで見る写真や映像もずいぶん変わってきていて、その変化の速さには驚くばかり。
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文明の利器が、人の色の好みや流行に今後どんな風に影響を与えるのか・・・興味深いところです。

※1 「紙で作る家具と収納シリーズ」は白い作品が多い中、こちらは灰色がかった青緑。灰色がかったブルーグリーンは、シャビーシックなインテリアの家具にも使われることがある色で、ちょっと表現しにくい色ですが、ミントグレーという言葉があるようなので、とりあえずその色ということに・・・。こちらのページでハウスボックスを置いているのは別のタイプのシェルフです。

※2 カルトナージュというよりバッグと小物に入る、古い課題で、楽しく作れる作品。こちら(花飾りのちいさなバッグ)こちら(大型シェルフとミニバッグ)のページにもちらりとうつっています。

<追記>Cami Decor(かみ・デコ)のページで紹介した、秋の茶色、紫、ブルー系の一部まとめ。・・・繰り越しになっている過去の画像などいろいろあって、何を掲載したのかのチェックと備忘録に・・・(クリックすると記事が開きます)

 

 

シルバーグレイと桜色2 -春のバッグ2種

前回に続き、グレイと桜色の組み合わせから。(3月半ばから4月初めに掲載予定だった画像です)

冬から春へ季節が移り変わる3月。少しずつ春めいてくる陽射しに合わせて、ファッションやバッグも明るめの色を持ちたくなってきます。

下の画像はグレイのプリーツトートとオリジナルデザインのバッグ。どちらもミシンは使わずに接着剤(ボンド)で貼って作ったもの。

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プリーツトートは前回も紹介したシルバーグレイ(銀鼠色)の生地。柄はいらないけれど無地のバッグだと寂しい時、プリーツは程よいアクセントになってくれます。

白と黒がアクセントの小ぶりのバッグ(右)はショルダーやポシェットになるタイプ。軽くてしっかりするようにちょっと変わった作り方を考えました。材料によって表情が変わるのが楽しくて、色や材料違いでいろいろ作っています。※1

バッグに使った少し暗いグレイは、スレートグレイと呼ばれる色。

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スレートいうのは石版や屋根材としても使われる粘板岩のことで、フランスの北西部やパリでよく見かけるグレイの屋根にも天然スレート(仏:アルドワーズ/ardoise)が使われています。

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日本の天然スレートで思い出すのは、東京駅の赤レンガ駅舎(2012年10月完成)。ドーム部分の屋根に使われているのは宮城県石巻市の天然スレートです。

2011年、東京駅復元工事で使うはずだった天然スレートが東日本大震災の津波で流され、その後、大変な中で救い出された4万枚のスレートが屋根に使われているそうです。

→詳しいエピソードはNHK美の壺(東京駅)やニュースサイトなどに

※1 このバッグには「Dolce(ドルチェ)」という名前をつけました。マチ付きトートやらマチ付きバッグやら、似たような名前が並んでレッスンの際に混乱が生じているので・・・。

春を告げる黄色い花と黄色のバッグ

ミモザ、菜の花、水仙、黄色いパンジーなど、春を告げる黄色い花。黄色って、見ているだけで明るい気持ちになります。

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以前このページで紹介した、黄色をアクセントに使ったバッグやカルトナージュの画像。クリックすると関係のある過去記事やAtelier Fa-Decorのページが開きます。

このページを始めて3年。今さらながらですが、いくつかの機能の使い方を覚えたので、上の方にメニュー(ナビゲーションメニューと呼ぶらしい・・・)を設けてみました。・・・「作り方」の項目などを探す時にはメニューからどうぞ。

また、昨年の秋冬から途中になったまま未掲載の画像がいろいろあるので、下のページ(↓)に随時追加し、少ししたら秋冬に移動するつもりです。(季節に逆行しますが、作品の記録&紹介画像なのでお赦し下さい)

冬に活躍する黒やツイードのバッグと小物

冬に活躍したツイードやフェイクファー(人工の毛皮)を使った自分用のバッグや小さな財布。中でも旅行用に細かいサイズを考えて作ったものは、かなり便利に使っています。

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教室用の課題サンプルや書籍用にはあまり使わない黒い色の作品。なぜなら黒って印が見えにくいし、サンプルとしては構造やディテールがわかりにくかったりするのです。

とはいっても洋服やコートに合わせたり・・・を考えると黒いバッグは冬の必需品。同じ黒でも材料によって雰囲気が変わるので、TPOに合わせた材料選びが楽しめます。

下はイギリスのツイードを使ったバッグや小物から。Camidecor1723-3

シャネルバッグのイメージが強いLinton(リントン)社のツイードですが、オレンジの糸が入ったツイードのミニバッグ(スマホサイズ)はブリックタイル(煉瓦)の建物の色にも合うような気がして、風景とコラージュしてみました。

<画像の15アイテム>

四角いトートバッグ(ポケット付)、ファー付の台形バッグ、クラッチショルダーバッグ(黒ツイード)、角型ショルダーバッグ(カメラケースにも)、クラッチバッグにもなるポーチ、ツイードミニバッグ(ファスナー)、半円ポーチ、小さなお財布2種 など

冬の日のフェイクファーバッグ -ゼブラ柄やファーのポンポン

光沢のある暖かなファーの小物は寒い冬にぴったりのアクセサリー。

バッグやポーチもフェイクファーをちょっぴり使って作るだけで、冬のアイテムとして活躍してくれます。

下の画像はファーを使ったバッグと小物を旅先の写真と組み合わせてまとめたもの。左から2つ目の白黒のバッグは6,7年前に旅先で買ったゼブラ柄の生地。シマウマの模様だけでなく毛皮みたいなテクスチャーが心地よいファブリックです。

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ゼブラ柄は冬でなくても使える柄ですが、白と黒のふかふかの生地は雪景色に良く合うので、冬の画像と組み合わせてみました。

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当時、普段はあまり使わないアニマル柄のフェイクファー生地を10㎝単位で少しずつ買ったのですが、何を思って買ったのか、白と茶のコンビの牛柄(?犬の柄にも見える?)の生地だけ1mくらいあるのです。(大きな箱を作ろうとでも思ったのかな?)

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教室の皆様、牛柄を使ってミニポーチなど作りたい方(?)は少しずつお譲りしますので、ご遠慮なく。アニマル柄って小物にすると可愛いのです。

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1枚目のバッグは下の記事でも紹介しています —ボンドで貼って作るバッグと小物-アドバンス(応用作品)—

フェイクファーのバッグと緑色の紙ばさみ(袱紗)-過去のクリスマスリース

雪の日のほっこり小物 -小さな贈り物(マカロンポーチ)

風が冷たい冬の日、部屋にこもって手仕事をする心地よいひととき。好きな音楽を聴いたり、時々温かいお茶を飲んで休憩しながら誰にも邪魔されずに過ごすのは、寒い季節ならでの楽しみな時間です。

下はお世話になった若い人へ、小さな贈り物として作ったマカロンポーチ。※1 丸い形に感謝をこめて。はさみ入れは自分用(ずいぶん前に作ったもの)。Camidecor1726

縫わずに貼って作るファスナーポーチもお揃いで。

フランスのLES TOILES DU SOLEIL(レ・トワール・デュ・ソレイユ)の水色の生地は、ずいぶん前に自由が丘のショップで購入したもの※2。カルトナージュのハウスボックスやバッグなどに使ったり、端切れで「ファスナーポーチ(縫わずに貼って作るタイプ)」を作ったり重宝しています。

 

寒い季節にはファッションに合わせてバッグと小物も冬支度。ミシンでは縫いにくいツイードやファーのバッグも切って貼って組み立てる方法で作れます。

工作のように楽しく作れて便利に使える縫わないバッグ(No Sewバッグ)。ミシンを出すのが面倒な時や、音楽を聴きながら静かに手仕事を楽しみたいときにぴったりのクラフトです。

 

<マカロンポーチ -「貼って作るバッグと小物 ファスナー付の課題」シリーズより>

「貼って作るバッグと小物」「縫わないバッグやポーチ」シリーズには ファスナーを使ったアイテムがいろいろあります。

簡単で実用的なな各種ポーチから立体的な箱型バッグやトランクまでいろいろあって、最初に紹介したマカロンポーチは教室の基礎課題の1つです。

小さな可愛い作品ですが、筒形バッグ各種や手帳型のファスナーポーチにつながるテクニックが入っているため、バッグと小物シリーズをいろいろ作りたい方には必修の課題です。

下は受講された方の作品より。小物入れ、メジャーケースなど工夫次第で様々な用途に活用できます。

 

 

<貼ってって作るファスナーポーチ/バッグいろいろ>・・・一部はアドバンスのメニュー。メインサイトの画像にも少し載せています

・フラットポーチ2種(裏地付き)、・キャラメルポーチ、・マカロンポーチ、・筒型ポーチ/バッグ、・三角ポーチ、三角ペンケース、・手帳型ポーチ/バッグ、・半円ポーチ/バッグ、・コの字ポーチ、台形ポーチ/バッグ、・楕円錐のポーチ、・立方体のポーチ、シェル型の立体ポーチ、・ボストン型(四角、山型、三角型)など

※2 LES TOILES DU SOLEIL(レ・トワール・デュ・ソレイユ)の水色の生地を使ったハウスボックスの作品は以下のページで紹介しています。

ハウス型ボックス4種とお菓子の家(2009)