カテゴリー別アーカイブ: リボンボード、屏風、スクリーン

ミッド・センチュリーモダンデザインのフレーム&トレイ(2010年)

今回紹介するのは、2010年に作った課題サンプルの画像。

数年前の梅酒作りの季節に撮ったもので、毎年、梅の季節(6-7月)に掲載しよう・・・と思いながら、いつもついつい後回し。気づくと真夏になっている・・・という繰り返しで、掲載する機会を逃していた写真です。

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カルトナージュのテクニックを応用して作る「紙で作るフレーム」や「トレイ」は複数あって、こちらはシンプルモダンのタイプ。丸いフレームや少しエレガントな曲線が入ったものなど、スタイルに合わせて自由に作れるのがカルトナージュの面白いところです。

当時、インテリアでミッド・センチュリーモダンのスタイルが注目されていたこともあって、そのテイストをちょっと取り入れたデザイン。

Camidecor1772-1フレーム&トレイのどちらにも使えるアイテムでフレームを立てるとこんな感じ(上) ブルーのファブリックを入れた横長のものや茶系の秋冬バージョンもあるので、それはまた別の機会に・・・。(受講して下さった皆様も、それぞれ違う感じで素敵に作ってくださっているので、画像を整理して一緒に紹介したいと思いつつ・・・)

赤い鶏頭(ケイトウ)の花と黒ベルベットの衝立

昔、鶏頭(ケイトウ)の花を見ると、なんだかグロテスクだなあ…と感じていたのはもしかしたら名前のせいでしょうか。

最近の鶏頭(けいとう)の花は、品種改良のせいかニュアンスのある色が多くなり、ベルベットを思わせる光沢のある花弁とフリルのような形で、ぐっとおしゃれな花材になっています。

鶏頭(ケイトウ)の花の海外名を調べてみると、英語ではcocks comb、フランス語crête-de-coq(クレートゥ ドゥ コック)、イタリア語creste di gallo(クレスタ・ディ・ガッロ)、中国語 鶏冠花。やはり鶏の鶏冠(とさか)を意味する名前が多いようですね。

古くは「韓藍(からあい)」という名で万葉集にも詠まれ、江戸時代には若葉を食用していた記録(貝原益軒著)も残っているとか。東南アジアやアフリカでは今でも食べられているそうですが、どんな料理に用いられるのか?ちょっと興味深いところです。Camidecor1544上の画像、花の背景として使っているのは、折りたたみの衝立(パーティション)の曲線タイプ。

2013年1月の「国際宝飾(ジュエリー)展」のディスプレイに協力した際に作ったもので、”本金に宝石をちりばめたカトラリー展示”の背景として使われた作品です。

”宝石入りの本金のナイフとフォーク(お肉を切るためのものではなく飾るための美術品)”という、普段の私には全く縁のない商品の背景。しかも急に追加になった備品なので材料の準備もない状況。「黒いイメージで」というリクエストに少々怖気づきながらも、なんとか手持ちの材料で仕上げて、当日の朝、眠い目をこすりながら会場に持って行ったのでした。

この衝立、裏と表の布使いを変えていてリバーシブルとして使えるのですが、画像(1枚目と2枚目)で違いがわかるでしょうか?フランスのインテリアファブリックと黒いベルベットの組み合わせを、裏表で上下逆にしているのです。

主役である金のナイフ&フォークを引き立てるディスプレイ用の衝立。私の手元にあるのはナイフ&フォークのデザイン画だけで、実際にショーケースの中に入ったところを見なければ、どちらが良いかわからない。そんな状況だったので、とりあえず、裏表を変えてリバーシブルになるように制作して会場でチェック。最終的には2枚めの写真の方が採用され、無事にガラスのショーケースに納まったのでした。

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黒い衝立(パーティション)の話が長くなりましたが、実はこの写真、インテリアファブリックで作ったフラットポーチこもの入れ(エルメスタイプのコインケースBの横長サイズ)と一緒に撮ったもの。

赤い鶏頭みたいな起毛の生地は、暑苦しい色・・・と思いながらも使ってみると、丈夫で汚れにくくてすごく便利。バッグの中で赤い色がぱっと目につくので、まず見逃すことがありません。・・・手前のポーチの赤いポンポンは邪魔だったので、今は外して使っています。

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※1作り方や材料、デザインを変えていろいろなパターンを作っているアイテムで、直線のシンプルな衝立(パーティション)はこちらで紹介しています。

※2「国際宝飾展」のディスプレイについてはこちらの記事でも紹介しています

※フラットポーチ、こもの入れのその他の画像・・・折り紙タイプのこもの入れA,B(エルメスの革製品みたいなジュエリー&コインケース)

フレーム付きのリボンボードと折り畳みのパーティション1

フランス語でペルメル(Pale-Male)と呼ばれるリボンボード。

交差したリボンには不思議な魅力があって、靴でも洋服でもちょっとした飾りに使われていると独特の雰囲気を演出してくれます。

そんなリボンの効果を自由に使えるリボンボード。教室の課題では、作り方の違いによってリボンボードA、B、C(選択制)と応用のDの4種類がありますが(過去のレッスン)、以下は既成のフレームを使って作るCタイプ。国際ジュエリー展のディスプレイのために数年前に制作したボードです。

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そんなリボンボードの応用で考えた、パタパタと折り畳めるミニ衝立。フォールディングスクリーン、パーティション、小型屏風など様々な呼び方をしていますが、2009年に作品の背景の為に曲線タイプを作ったのがきっかけで、いくつかのバリエーションが増えました。(メインサイトに赤い作品の画像を2つ載せています)

デザインと作り方の違いによって3つのタイプに分けていて、以下はシンプルAタイプ。リボンの有無は自由ですが、こちらはリボンなしの作品例。曲線タイプやシンプルBはまた別の機会に紹介します。

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ちょっとしたインテリアアクセサリーとして使える小型パーティション。レッスンでは、季節のしつらいはもちろん、作品展や様々な作品の背景に使いたいというご希望も少なくありません。

以下の画像は、6月のエッグアートの作品展の為に制作された方の作品(シンプルAタイプ)。両脇にリボン部分を入れて真ん中にはインテリアファブリック。クラッシクな中にもスタイリッシュなスパイスが少し入った3連の衝立です。

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畳むと1枚のリボンボードになり、準備してこられたタッセルがぴったり。エッグアートを教えておられる方ならではの繊細で丁寧な作業、細部まで美しい仕上がりで、エッグアート作品と一緒の展示が楽しみです。

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以下は いただいた作品展のカードとワークショップのリーフレットですが、エッグアートの優雅なデザインと繊細な細工にため息が・・・。先生方の作品など約100点のエッグアート作品が出展されるそうで、華麗なアート作品の世界に囲まれてしばし日常を忘れるのも素敵です。

<クラフトハウス トレジャーボックス 15周年記念作品展>

日時:2014年6月18日-6月29日(※23日はお休み) AM11:00-PM5:00

会場:アートフォーラムあざみ野 ※エッグアートのワークショップも同時開催

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ボックス付のペルメル(2006年)

以下の画像は2006年9月にレッスン課題としてスタートした「ボックス付のペルメル」。

もともとは、トワル・ド・ジュイの大きめの柄をフレームのように飾りたくて作った作品です。

リボンボード(ペルメル)に、実用と装飾の両方を兼ねた「薄いボックス(トレイ)」をつけたデザイン。カルトナージュの手法を使って試行錯誤し、誰でも失敗なく手軽に作る方法を採用し、教室の課題となりました。

複数のサンプルを参考にしながら、材料に合うデザインを考えて仕上げます。(以下はサンプルの画像。クリックすると大きい画像が載っているサイトが開きます)

教室では、刺繍を入れた布やそれに合うリボンを準備して下さる方、好きな柄を前面に出して、ファブリックパネルのように仕上げる方など様々・・・。置く場所やインテリアに合わせて色や柄を考えながら、自由な発想で制作して下さっています。