桜と薔薇モチーフの布2-教室の皆さまの作品より

桜と薔薇モチーフの布-1」では桜にスポットをあてましたが、今回はバラの花に関連したものを皆様の作品から紹介したいと思います。

時代や流行が変わっても根強い人気のバラの模様。優雅で写実的なものからアール・ヌーボー、アール・デコの時代のデザイン、抽象的なものまで様々あって、教室の皆様の作品でも紹介したいものがいろいろ。

ただ、女性的な美しさからか、バラの花柄が入るだけで甘く優しくなってしまうので、スタイリッシュにしたい時はあえて避けたり、バラの花は好きだけれど実用品には使わないという方もおられます。

ローズモチーフを使って、甘く可愛らしくなりすぎずに仕上げたい時は色や使い方をちょっと工夫するのがおすすめ。以下はそんな風におしゃれにまとめた皆様の作品です。

1枚目はS・O様の作品。淡い水色のローズ模様を使って、ヴィクトリアンソーイング(縦型ソーイング)サシェの課題を作って下さいました。

刺繍が入った小物やリボン、待ち針の色まで揃っていて、細部まで完璧な仕上がり。手芸道具としての可愛らしさ満載なのに、ブルー×ホワイトのみですっきりとクールな印象にまとまっています。

 

ブルー&ホワイトのツールボックスはY様の作品。アンティーク調のローズ模様にあえて明るいブルーとナチュラルレザーの持ち手を合わせ、軽やかでおしゃれです。

 

曲線ラインのレターボックスの課題はY・O様の作品。全く違うテイストの2種類のバラ模様を使い、細いストライプで清涼感を演出。絶妙な組み合わせが素敵です。

 

内部が可動する曲面のボックスの課題はN様の作品。高級感のある茶のスエード調の布に薔薇のオーナメント。小粒のパールがホワイトローズにぴったり、シックで上品にまとめて下さいました。

 

その他、バラのモチーフをモノトーンでシックに使った皆様の画像など、まだまだ紹介したいものがあるのですが、そちらはまた別の機会にあらためて・・・。

 

<薔薇の花びらとローズブーケ&パールの丸箱(E・K様)>

古くから続くバラのモチーフの人気は、本物のバラの花にそれだけの美しさと魅力があるからでしょう。

短い時間で失われてしまう命の美しさを何かの形で表現し、とどめたくなってしまう。私自身も、かつて粘土細工や紙で薔薇の花飾りを作ったことがあります↓。(紙で作るシンデレラの靴

最後に紹介する作品は、バラのコサージュ(花飾り/アートフラワー)とカルトナージュを組み合わせた丸箱。E・Kさんの創作作品です。2015年、カルトナージュの丸箱の課題受講後に、ガーベラの花飾りの箱を仕上げてこられ感激しましたが、こちらはその1年後の作品。

お手製のアートフラワー(造花)の花飾りは、花びら1枚1枚をカットし、布の色に合わせて染めたものだそう。まさにオーダーメイドで色がぴったりですね。

手工芸とは異なるジャンルのお仕事を持っておられるので、アートフラワーやカルトナージュは趣味で楽しまれているそうですが、幾重にも重なるバラの花びらを表現するのは至難の業。

蕾の形や花びらが少しずつ開いていく様子や

透明感のある繊細な色合いも本物のバラのようですね。

クリーム色の花は難しそうですが

パールやシャンパンゴールドがアクセントの素敵なミニブーケの箱に。

もうすぐバラの花が美しい季節。

花の美しさだけでなく香りも楽しみの1つです。

※バラの画像は2017年、京成バラ園にて撮影したものです。