前回紹介した「花びら巾着(Flower Pouch)」。この巾着を初めて作った時、連想したのは紫陽花の”がく(飾り花)”でした。
形は小手鞠(コデマリ)」に似ていますが、4枚の飾り布のはかなげな様子が「ガクアジサイ」のようで・・・。小さなサイズは和菓子みたいな可愛らしさがあるので、端切れを使っていろいろ作ってしまいました。
以下は、ボンドで貼って作る「花びら巾着(Flower Pouch)」の方法をまとめたもの。
ハンカチなどで作る場合はヒモを通す線を接着するだけですが、ちょっとひと手間かけて裏地をつけると、しっかりした巾着になります。所要時間は30分から1時間くらいです。
まず、材料と道具を準備して大きさを考えましょう。布は綿、麻、絹など自然素材で薄手のものが適しています。接着剤はコニシのボンド「裁ほう上手」を使用しています。
①は材料を並べたもの。布は表、裏とも同じサイズの正方形にカットして下さい。(写真ではヨレていますが、できるだけきれいな直線で・・・)
② 表布と裏布を貼り合せます。布の縁、幅5㎜くらい(黄色点線)に接着剤を塗り、薄くのばして、アイロンで圧着。糸くずやはみ出した部分は接着後にカットしましょう。縁のホツレが出にくいのが貼って作る場合の良い所です。
③ 裏布に縁飾りを貼ります。レースやリボン、テープなどお好みで。縁飾りをつけない場合は、裏布を少し大きめにカットし、縁を折って表側に貼るのも1つの方法です。いずれにしても花びら部分が綺麗に見えるよう、縁の始末は大切です。※1
この段階で小型のハンカチのようなものが出来上がります。同じ作り方で、簡単な布ナプキンやランチョンマット、コースターを手作りしても良いでしょう。水に強いのが「裁ほう上手」の特徴だそうです。
④⑤ 4つの角を三角に折って作る花びら部分は、ひも通し用の通路になります。表布に折り線とひもを通す線の印をつけ、黄色のラインに接着剤を塗り(下写真参照)、アイロンで圧着します。
⑥ アイロン圧着後、5分ほど時間を置いてしっかり接着されたかを確認し、その後、ひも(リボンやコードなど)を通します。2本通し終わったら、外側を表にして形を整えます。
⑦ 両側からの紐を引いて完成です。ひもの先にはお好みでビーズやタッセルなどの飾りをつけても良いでしょう。※2 今回は雨のしずくのようなドロップタイプのビーズをつけています。
もっと大きいサイズを簡単に作りたい場合は、すでに縁が縫ってあるハンカチや ナプキンを利用するのがおすすめです。お弁当用の巾着なども楽に作れます。
梅雨のどんよりしたお天気が続いていますが、雨の日に家の中で読書したり手作りするのは結構楽しいもの。夏の浴衣に合わせて和風の巾着を手作り・・・というのも今の時期ならではかもしれません。
※1 表裏とも縁を折って作る方法(ソーイングなどの方法)もありますが、小さな巾着では縁が厚くなって絞りにくくなってしまいます。貼って作る方法では、ホツレが出にくい特徴をいかし、縁を切りっぱなしで接着して縁の部分が厚ぼったくならないようにしています。
※2 マリメッコやベトナムシルクを使った花びら巾着の画像はこちらから