梅雨に入り、じめじめした毎日が続いていますが、植物や動物にとっては大切な恵みの雨の季節。豪雨は困りますが、雨にぬれたみずみずしい緑を見ると日本の自然の豊かさを感じます。
紫陽花はこの季節の一番の楽しみ。梅酒や梅ジュースを作るのも個人的には重要項目。
草木の葉の陰にアマガエルを発見するのもこの季節ならでは・・・。 雨蛙の季節だから・・・というわけはありませんが、今回紹介するのはがま口ケース。教室では「口金付きのケース&ミニバッグ」と呼んできた課題アイテムです。
がま口のケースを初めて作ったのは2009年。バッグの内ポケットに入る旅行用の「がま口ジュエリーケース」が欲しくて探したのですが、気に入ったものがなく・・・。せっかくだから接着剤で作ってみようと、工作方式で貼って作る方法を考えたのがきっかけです。(使いこんでヨレヨレになりましたが、今もその時に作ったケースは健在です)
さて作ってみると奥が深い。ふっくらしたものやペタンとしたものなど、いろいろな型紙を設計してみましたが、失敗作も多く・・・。用途に合わせてバランスよく設計しないと、不思議なもの、使えないものができてしまうことを身をもって経験しました。(失敗作も悪い例のサンプルとして活躍中です) 上の写真は四角いがま口を使ってふっくら仕上がるように設計したもの。
同じ口金を使っても、ペタンとしたケースになったり、ふっくらしたり。設計(型紙)を変えることによって全く違う用途のものが出来上がるのが「がま口」の面白いところ。 下の画像のように眼鏡ケースになったりペンケースになったりもします。 がま口のアイテムを作るときに大切なのはまずは「用途に合わせた設計(型紙作り)」ですが、仕上がりに大きく影響するのは「接着芯に何を使うか」。
2009年の試作では、不織布の芯、樹脂繊維芯(以前、ふた付きフラットポーチでも紹介したスライサー)の2種類を使って比較しましたが、結果、両方ともに良さがあってどちらでも大丈夫なことがわかりました。教室では幾つかの理由で、スライサー(またはバイリーン)という接着芯を使っています。
さて、自分が使いたくて考えたものの、教室にはミシンや手芸の達人も多い・・・。当時は貼って作るなんて邪道!と言われるのでは…とおそるおそる教室で披露したら、意外に好評でちょっとびっくり。カルトナージュの作業の片手間に、そのままの道具で作る手軽さが受け入れられたようです。
教室では「設計の方法を説明し、ベーシックな形3種類(丸型、角型、バッグタイプ)を1日で作る」という盛り沢山な内容の選択制の課題。最後のバッグ型は宿題になってしまうことも多いので、レッスンは2回に分けるべきかな・・・と悩ましいところですが、箱作りもしたい方が多いので、効率よく・・・。
”がま口の口金”を入れる作業はコツをつかむため、何度も繰り返して慣れるのが一番のようです。※1
***下は教室で皆様が作った作品の一部です***
※1:がま口の口金が充実しているお店・・・角田商店(蔵前 または浅草橋) 蔵前にはリボンの「木馬(MOKUBA)のショールームや他の金具のお店などもあるので、お近くの方はぜひ!・・・同じお店かは不明ですが、大阪の角田商店さんのページにも金具などいろいろ載っています。