カテゴリー別アーカイブ: How To Make(作り方)

「裁ほう上手」で作るこもの-花びら巾着(Flower Pouch)

カルトナージュのテクニックの応用として考えてきた接着剤を使って「貼って作るバッグと小物」。布に芯地を貼って糊代(のりしろ)を接着剤で貼っていくと、実際に使えるバッグやポーチが作れるシリーズです。

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教室でレッスン課題として教えているのは、カルトナージュと同じように接着剤(ボンド)を刷毛で塗る方法で作っていくアイテム。「のりしろにボンドを塗って貼っていく」という技術がカルトナージュと同じなので、一緒に学ぶことによってテクニックや材料の理解が深まって、より面白くなるからです。  CamidecorHT18

 

一方、4月に発売になった「ボンドで貼って作るバッグとこもの」の本は、そのまま教室の課題というわけではありません。教室のレッスン課題の厚紙を使って作るバッグや眼鏡ケース、樹脂芯を使ったバッグやポーチに加え、コニシの「ボンド裁ほう上手」を使った実用品(バッグ、ファスナーポーチ、巾着やシュシュなど)のレシピをあわせて紹介しています。・・・手芸と工作の中間の新しいクラフト”というコンセプトに沿って選んだアイテムで、のり代を貼って作るという方法は全て共通です。

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教室の課題作品はボンドを刷毛で塗りながらじっくり作っていきますが、「ボンド裁ほう上手」で作る実用品は、工作感覚で簡単に作って楽しめるのが特徴。ページ数の関係で書籍には紹介できなかったアイテムがいくつかありますので、番外編としてこちらで紹介していきたいと思います。

Camidecor1470 <ボンド裁ほう上手で作る”花びら巾着”>

今回紹介するのは、貼って作る「花びら巾着」。ハンカチを縫って作る方法でおなじみのソーイングの簡単小物です。 ジュエリーやキャンディー、口紅などの小物も入る小さめサイズの巾着は、リバティの花柄と無地のハギレを組み合わせたもの。今回、ボンドで貼って作る「工作方式」を考えてみたら、とてもカンタン。短い時間で作れるおすすめのアイテムです。

 

Camidecor1471 開くとトレイのようになるので、大きく作ってお弁当用の巾着にもおすすめです。

 

Camidecor1472 少し大きめのおむすびサイズ・・・。

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タイシルクで作ったものには小さなタッセルをつけて・・・。

次回、「花びら巾着(Flower Pouch)の作り方」で、工作方式での作り方(レシピ)を紹介します。→作り方はこちらのページから

余った布とボンドで作れるカンタンこもの、1時間ほどで作れてしまう気軽なアイテムですので、興味がある方はぜひ挑戦してみてください。

キャラメルポーチ 貼って作る2つの方法

ファスナー付きのフラットポーチに続き、今回は「キャラメルポーチ」を縫わずに接着剤で貼って作る方法についてご紹介します。

昨年秋、書籍のために、いろいろな形のファスナーポーチを試作した中で、ぜひ紹介したいと思ったのがこのポーチでした。

直方体のファスナー付ポーチ。「キャラメルポーチ」と呼んでいるかは別として、愛用している人も多いのではないでしょうか。

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私自身もいくつか持っていますが、まさか「ボンド」で貼って作ることになろうとは・・・。本にはちょっと変わった作り方を載せましたので、その背景について、少しまとめてみました。

<貼って作るキャラメルポーチ 2種類の方法「ソーイング方式」と「工作方式」の試作>

まず最初のサンプルは、”縫う”のと同じ発想の作り方「ソーイング方式」で試作 ※1。

問題なく仕上がったのですが、「ファスナー付きポーチ」の時と同じく、内側の糊(のり)代がどうしても気になりました。(ミシンを使う場合は、縫い代を出さずに作る方法もあるのですが、今回は縫い物をしたことがない人対象というコンセプトもあって、簡単な方法を選択しています)

うーん、どうしようか。縫い代にバイアスを貼って仕上げる形でもいいかな?でも、せっかく貼って作るなら内側もすっきりきれいに仕上げたいなあ・・・。

そして、秋の夜長、夜なべをしてたどり着いたのは、やはり「折り紙・工作方式」でした。

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キャラメルポーチでの「折り紙・工作方式」というのは、ラッピングの”キャラメル包み”のイメージで作っていく方法。芯を使って1つ1つ糊代を貼っていくという方法で、ミシンを使う場合とは根本的に発想が異なります。

下は内部の仕上がりの違いです。↓CamidecorHT15

そこで、2つの方法の長所と短所をまとめて編集者さんに相談し、せっかく新しいクラフトの手法を紹介する機会なので、今回は内側もきれいに仕上がる「折り紙・工作方式」での作り方を書籍で紹介することになったのでした。

カルトナージュなどの工作が好きで、ミシンが苦手な方にはおススメの方法です。芯はしっかり仕上がる樹脂の芯を使って、糊代に接着剤(ボンド:多用途ボンドやカルトナージュ用がおすすめ)を刷毛で塗る方法で作っています ※2

上の画像は教室の皆さんが作ったキャラメルポーチ。ミシン目が出ないのですっきり仕上がります。(ファスナーと布がしっかり貼れている事が大事なので、はがれにくい接着剤を使うのがポイントです)

キャラメルポーチ2- 布選びの楽しみ

 

<「ボンド裁ほう上手」で貼って作るキャラメルポーチ 「ソーイング方式」の大まかな工程>

このような経緯で、今回の書籍「貼って作るバッグとこもの」には仕上がりの美しさを優先して「折り紙・工作方式」を載せましたが、両方の作り方を知りたい方もおられるのでは?と思います。

カルトナージュのように糊代を貼っっていくという作業に慣れていない方や、手縫いなどでソーイングに慣れている方は、「ソーイング方式」の方が親しみやすいかもしれません。

本に紹介できなかった「ソーイング方式」の工程を簡単にまとめましたので、「内側に糊代が出てもOK」という方は以下の方法をヒントに試してみてください。裏地をつけない一枚仕立ての場合も同じ方法で作れます。

CamidecorHT8上の画像は「ソーイング方式」で試作した2つのポーチ。不織布と布の接着芯2種類の仕上がり具合を比較したものです。両方とも見た目はそれほど変わらず仕上がりましたが、ハリが出るのは不織布の接着芯です↓。最近は100円均一ショップにも売っていて便利ですね。

接着剤はコニシの「ボンド裁ほう上手」を使用しています。「ボンド裁ほう上手」は化学繊維には接着しにくいので注意です。サンプルは綿のプリント地を使っています。

 

以下は大まかな作り方の画像です。(「レザータッセルの作り方」などのように、行程を紹介するための画像ではなく、編集者さんと打ち合わせるために試作時に撮った画像なので、画質が悪いのはご容赦ください)

CamidecorHT91.まず、製図通りにカットした接着芯に、表布、裏布をそれぞれ貼ります。

2.ファスナーに貼る部分の糊代はボンドで貼って処理。その後、表布、裏布それぞれファスナーに接着。(「ボンド裁ほう上手」を使う場合はアイロンでしっかりと圧着)

3.ファスナーに両側とも貼ると、上の3つめの画像のように筒になります。その後、緑色の★印部分を内側に織り込んでボンドで貼り合わせます。(糊代を貼るときは裏返して貼ってもOK)

CamidecorHT12-1 4.最後にオレンジの★印の糊代 を貼り合わせ、立体にして完成です。 糊代が気になる場合は、バイアステープを貼って隠すか、内側の布部分に貼ってしまうとよいでしょう。裏地をつけない1枚仕立ての場合は、ファスナー部分にテープなどを貼って補強すると強度がアップします。(市販のポーチでは内側に”縫い代”が出ているものも少なくありません)

 

「芯地」や「接着剤」との相性については、別にまとめて紹介したいと思います。

※1 ここでの「ソーイング方式」とは”貼って作る手法”の1つの呼び名で、”縫って作る方法”のことではありません。ちなみに、キャラメルポーチをミシンで縫って作る方法にも複数あり、今回の「布を畳んで両脇を縫うだけ」というのはかなり簡単な方法です。

※2  カルトナージュの作業に慣れた方が「折り紙・工作方式」で作る場合は、アイロンのいらない接着剤を刷毛で塗る方が作りやすいと思います。ただ、カルトナージュ作品同様、洗濯不可ですのでご注意を。

ボンドで貼って作るファスナーポーチと巾着-工作(クラフト)方式で作る新しい方法

ペンケース、小物入れ、コスメポーチなど幅広い用途に使えるファスナー付きのポーチ。

今まで縫って作る方法しかなかったのは、布とファスナーの継ぎ合わせ部分を接着剤を貼って作るのは何となく不安があったからではないでしょうか。

今回刊行される本『ボンドで貼って作るバッグとこもの』ではコニシのボンド「裁ほう上手」や多用途ボンドを使って、ファスナーポーチを作る新しい方法を提案しています。

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<ファスナーポーチをボンドで貼って作る方法とメリットとデメリット> -以下、ワークショップのお知らせからの引用です-

「ボンドで作るファスナーポーチなんて・・・」と思っている人も多いかもしれません。でも、実は意外にメリットがあるのです。

まず、ステッチが出ないので見た目がすっきり。布に合う色の糸を探したり、わざわざ買いに行く必要がないのです。また、ミシンで作る時は、ファスナーの金具が邪魔になって縫い目が曲がることも多いけれど、その心配はなくなります。

そして、内側を裏地付きにする場合、下の画像の【工作方式】で作れば、糊代(縫い代)を内側に出さず美しく仕上げられます。(折り紙&工作の方法なので、慣れればカンタンです)

デメリットとしては、ボンドで貼った部分が少し固くなることや、ファスナーと布の接着に神経を使うこと。剥がれないようしっかり貼れているか確認が必要です。また、洋裁やミシンに慣れている人にとっては、面倒に感じるかもしれません。

今までファスナーポーチを作ったことがない人や、カルトナージュなどの工作が好きな人にはお勧めの方法です。

<縫わずにボンドで貼って作る2つの方法ー「ソーイング方式」と「折り紙・工作方式」>

ボンドでファスナーポーチを作る方法は複数考えられます。ただ、書籍にはページ数の制限があって1つの方法【工作方式】しか載せられなかったので、今回はその経緯やもう1つの方法について書きたいと思います。

 

上の画像は、書籍に作り方を紹介するために2013年に作った試作品。一見同じように見えるファスナーポーチですが、実は試行錯誤し、2種類の方法で作っています。さて、何が違うかというと・・・。

2つの作り方とは、「ソーイング方式」「折り紙・工作方式」(勝手にそう名付けました)。 作り方の違いで内部の仕上がりが違ってきます。

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上の画像はポーチ内側。向かって右、シャーベットオレンジの方は「糊しろ」が内側に出ていますが、左側の赤い裏地の方は糊代が出ていません。前者は「ソーイング方式」で作り、後者は「折り紙・工作方式」で作ったサンプルです。

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「ソーイング方式」と呼んでいる方法は、ミシンで作るのと同じプロセスで脇を縫う代わりに貼って仕上げる方法。ファスナーポーチを初めて接着剤で作った時はこの方法で作ったのですが、無事に仕上がったものの、せっかく裏地をつけたのに内側に糊代が出るのがどうしても気になりました。

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そこで考えたのが「折り紙・工作方式」です。

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本の帯に少し載っていますが(↑上画像)、折り紙を折って工作をするような発想で仕上げていく方法です。幾つかのアイデアが浮かんだ中、裏地をつける場合に簡単に作れて失敗しにくいと思ったのは、この「折り紙・工作方式」でした。

<どちらの作り方が自分に合っているか?の判断>

どちらが作りやすいかは、人によって異なるかもしれません。

カルトナージュ愛好家の人など、工作が好きな人は「折り紙・工作方式」にぜひ挑戦してみてください。この方法で作ると、簡単に裏地付きの巾着なども作れます。(巾着は裏地付き、裏地無しの両方のレシピを本で紹介しています)

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自分で使うので細かい部分はそれ程気にしないという場合は、1枚仕立て(裏地なし)のファスナーポーチを「ソーイング方式」で作るとあっという間に仕上がります。内側に糊代が出てしまった場合でも、ボンドで貼っていればホツレは出にくいですし、気になる場合はバイアステープで隠すといいでしょう。

<教室の皆さんの作品例>

下に紹介する画像は教室の皆さんが接着剤で貼って作った「ファスナーポーチ」。カルトナージュ教室の皆さんなので、貼って作るのは大歓迎とのことで、折り紙工作方式で作っています。

嬉しかったのは、ミシンを出さなくてもいいので縫って作るよりも楽!という意見が出たこと。

ファスナーポーチの場合は、ミシンで作るとファスナー部分の縫い目が出ることも多く、布の色にぴったり合う糸を探すのが大変な時も。縫い目を出さず、すっきり仕上げたい場合にもお勧めの方法です。

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<注意:材料に合った接着剤を選びましょう>

使用する接着剤については、布だけで作るのか、芯地を入れるかによって多少変わってきます。

●布だけで作る場合:「ボンド裁ほう上手」がお勧めです。水洗いができるというのも便利ですね。芯地を使わない巾着は「裁ほう上手」で作っています。一方、芯地を使って作るファスナーポーチやキャラメルポーチを場合は芯地の種類によって注意が必要です。 

●芯地を使う場合:薄い不織布の芯を使う場合は「ボンド裁ほう上手」でOKですが、分厚い樹脂の芯(スライサーなど)を使う場合は「多用途ボンド」や「木工用ボンド」「カルトナージュの接着剤」を刷毛で塗る方法をお勧めします。

 

今回の書籍の表紙に、「裁ほう上手」と載っているので誤解されやすいのですが、ほとんどの作品が市販の布用ボンドや木工用ボンドでも制作可能です。(芯地によって相性の良い接着剤が変わります)

本を見ていろいろ作って下さった皆様の中には、両面テープ(強力タイプ)を使ったり、ウルトラ多用途(コニシ)を使って作った方もおられ、もちろんそれでもOKです。

接着剤については、今まで様々なものを試してきたので、また別の機会に紹介したいと思います。教室では材料に合わせた接着剤や芯地の選び方も学びながら作品を作っていただいています。

 

—追記—

2015年春に「YKKものづくり館」さん主催でワークショップを行いました。書籍に載せた「折り紙・工作方式」で、裏地付きのファスナーポーチを作っていただきました。

YKKのヴィンテージ復刻ファスナー「OLD AMERICAN」とワークショップのお知らせ

縫わずにボンドで作るファスナーポーチ(裏地付)-ワークショップのキット作り

 

<超簡単!裏地なし(1枚仕立て)のファスナーポーチの作り方>

「ボンド裁ほう上手」で作る裏地なし(1枚仕立て)のファスナーポーチの作り方については以下で紹介しています。

縫わずに「ボンド裁ほう上手」で作る簡単ファスナーポーチの作り方-裏地無しタイプ(1枚仕立て)

 

<フラットタイプの次は立体ポーチに挑戦>

フラットタイプのファスナーポーチの作り方をクリアした後は、ぜひ立体のポーチにも挑戦してみてください。

キャラメルポーチを縫わずに貼って作る2つの方法

 

マジックカードケース(応用例)-家の形のパタパタカード

前回作り方を紹介したマジックカードケースの応用例。

マジックカードケースの作り方

平面のアイテムだけでなく、立体の箱までいろいろな形に応用できる仕掛けのため、教室の課題になった作品もありますが、以下は遊びで仕上げたもの。

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リバティのちょっとポップな生地を使って作ったのですが、実用的でないため、お蔵入りとなりました。

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畳むと1枚になり、下端のアクセントは薄型ポケットになっています。

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リボンでつながっていて、パタパタといろいろな形に変わります。

最初にも書いたようにこの構造は、カルトナージュの立体作品や実用品に応用できるので、複数の課題があります。教室の課題作品はこのページやサイトにはまだ載せていないものも多いので、また時間のある時に紹介したいと思います。

 

マジックカードケースの作り方

ひな祭りも終わり、もうすぐ春休み。今回は子どもたちと一緒に手作りできる、簡単で楽しい作品の作り方を紹介します。

見た目はただの長方形のカード。画像ではちょっとわかりにくいのですが、両側から開くタイプの不思議な仕掛けのカードケースです。 Camidecor1394 開いてみると・・・

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「マジックカードケース」、「マジックウォレット」、「パタパタ」・・・など呼び名はいろいろあるようですが、古くから、簡単な手品の道具や玩具、文房具などに応用されて楽しまれているアイテムです。ごく簡単な仕組みで、箱などにも応用できるテクニックなので、カルトナージュを楽しんでいる方にはおなじみのマジックケース。

教室にいらしている方からのリクエストもあって、「How To Make」のページに作り方を掲載するつもりで撮っておいた画像を以下にまとめました。

<マジックカードケースの作り方>

まず材料を準備しましょう。 道具については、「How To Make」のページを参考にしてください。 大きさは用途に合わせて自由に変えることが可能です。 CamidecorHT1-1

 

厚紙に材料を貼って表側と内側のパーツを作ります。 CamidecorHT1-2

 

次にリボンのレイアウトと位置を決め、印をつけます。ここで正確に印をつけておくのがポイントです。

内側の柄の組み合わせは自由。完成サンプルでは両面花柄ですが、以下は花柄とストライプを組み合わせています。 CamidecorHT2

 

④の印に合わせて、リボンの糊しろを接着剤でしっかり貼ります。 CamidecorHT3 内側の完成です。 CamidecorHT4

リボンを平行にしたい場合も同じ要領で作ります。CamidecorHT5

 

最後に外側のパーツを 貼ってできあがり。 CamidecorHT6

 

レースを貼ったり、薄型ポケットをつけたり、自由な発想でオリジナルのマジックカードケースを作りましょう。

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マジックカードケース応用1

 

バッグ型ケースの作り方ーカルトナージュの基本テクニック

簡単に楽しく作れて、プレゼントにも良い実用品を・・・と考えて作った「バッグ型ケース・ミニ」。2011年の夏にホームページに作り方を掲載した作品です。 Camidecor1111

ペン立てや小物入れにもなる上、バッグみたいでちょっと可愛い作品。カルトナージュの立体作品の作り方、箱の組み立て方、布の貼り方などの基本テクニックを学べるアイテムです。

 

工程をまとめているので、作ってみたい方、ご興味のある方はこちらのページ(HOW TO MAKE)へどうぞ。image20114

教室の皆さんがHOW TO MAKEのページを見て作った作品(子どもたちへのクリスマスの贈り物)も掲載しています。女の子が好きそうなガーリーな感じから

ブルーやグリーン、自動車柄を使ったものなどいろいろ。色の好みは男女関係なく、女の子でもブルー系が好きな子も多いですね。(私もそうでした)

ペン立てにしたり、メガネケースにしたり、お菓子を入れて贈り物にしたり・・・。大きさや高さを変えて使い道に合わせたツールスタンドを作るのもいいかもしれません。

Camidecor1112 持ち手のつけ方は入れるものに合わせて自由。上の写真は持ち手1本タイプの作品例です。

 

Cartonnageバッグ型ケースの作り方-カルトナージュの基本テクニック

◆カルトナージュで作るバッグ型ケースの作り方◆

2011年の夏に作り方を公開した「バッグ型ケース」。カルトナージュの基本テクニックが詰まっている初心者向けのアイテムです。

2011年版「作り方ページ(PC用)」は大きな画面で一覧できるので、そちらが良い方はメインサイトの作り方ページからどうぞ。レシピを掲載した際のメッセージなどもそのままにしてあります。

スマホでスクロールしながらチェックしたい方は以下をご参照ください。バッグみたいに持ち運びできるので箱作りとは違う楽しさが味わえます。

<準備する道具と材料>

作品制作に入る前に、必要な道具や材料を準備しておきましょう。今はほとんど100円ショップで入手できます。補強用のテープ(クラフトテープ、水貼りテープ)がない場合は、薄い和紙や、書道用半紙を細く切ったものなどでも代用できますが、今回の作品では無くてもOKです。

<材料と参考寸法>

必要な材料は、厚紙、白い画用紙(またはケント紙)、布です。下の写真は作る前にカットしたもの。

◆厚紙の参考寸法

カルトナージュの材料は厚紙(グレー台紙、白ボール紙など)を使います。この作品では2㎜~2.5㎜程度の厚さがおおすすめです。最近はネットで購入できますし、100円ショップに置いてあることもあるようです。

ここでは2.5mm厚で設計していますが、使用する厚紙に合わせて寸法を変更してください。

◆展開図と断面図

厚紙の展開図がこちら(下↓)。組み立て方は作品によって異なりますが、今回は底を側面で囲むように組み立てます。(底に側面をのせて組み立てる方法もあるので、その場合は構造に合わせて厚紙寸法を変えてください)

作品設計の際は、デザイン、用途、組み立てなど諸条件に合わせて、より適した構造を選んで設計することが大切です。

 

ケント紙/白い画用紙など

白色で適度にハリのある紙が適しています。ケント紙がない場合は白画用紙でOKです。

◆布などの仕上げ材料

初心者の方には、布(綿、麻などの自然素材)がおすすめです。サンプルは、綿などの布のほか紙など様々な材料を使っていますが、厚みのあるカーテン生地やポリエステルなどの合成繊維は扱いにくいので、布選びには注意が必要です。

必要な布の大きさの目安です。外側と内側は同じものでもOKですが、色や柄を変えて楽しむのもいいでしょう。

 

下はメインサイトの作り方のページ(HOW TO MAKE)を見て作ってきて下さった教室の皆さんの作品(2011年)。お菓子を詰めて子ども向けのクリスマスギフトにするため可愛い柄が並びました。

簡単な作品なので、子供たちと一緒に布を選んだり、作業するのもおすすめです。

 

<作り方 ー手順とチェックポイント>

材料の準備が出来たら、厚紙を組み立てて立体にしてみましょう。

Ⅰ.厚紙を組み立てる

組み立ての全体像は以下のような感じです。下に各手順の画像と注意点を書いてあるので、必要な方は参考にして下さい。

 

1.今回は、底(A)のパーツを側面(B)パーツで囲んで組み立てていく方法です。ここでは刷毛を使っていますが、細口のチューブ式接着剤を使ってもOKです。接着剤(ボンド)が多すぎたり、水っぽいと接着力が弱まるので注意。

2.底(A)の両脇に側面(B)を貼り、コの字になるよう組み立てます。角がずれないように慎重に作業し、ボンドが乾いて接着するまで手で押さえます。大きな箱は補強テープを貼りながら組み立てますが、ここでは接着剤(ボンド)だけで立体にしています。

※上にも書きましたが、組み立て方には複数の方法があります。今回は底を側面で囲むように組み立てます。(底に側面をのせて組み立てる場合は、構造に合わせて厚紙寸法を変えてください)

3.コの字パーツに側面(C)を載せるようにして組み立てます。厚紙の小口に接着剤を塗り、両側とも同じように貼っていきます。

4.下のシュア芯のような立体の箱が出来たら組み立て完成です。必要に応じてテープで補強しましょう。今回は小型の作品なので、ぐらつきがなければ補強なしで大丈夫です。

※補強テープを使ってしっかり組み立てることにより強度が増します。水で貼るタイプもありますが、テープにボンドを塗った方がより安心です。テープは先端をVにカットする方法、そのまま貼る方法などがあり、それぞれの目的を理解し使い分けます。※枠付き画像参照

 

Ⅱ.組み立てた本体に下貼りして布を貼る

立体の箱が出来たら、外側の布を貼ります。より美しくしっかり仕上げたい時は、布を貼る前に白い紙(ケント紙、画用紙など)で下貼りをしますが、必要がなければ省いても構いません。

5.下貼りには作品ごとの目的がありますが、ここでは凹凸を無くし、布の色を美しく見せるためです。必要がない場合は、5,6はスキップして7に進みます。

ケント紙や画用紙を必要な大きさにカットして本体に貼っていきます。接着剤を塗るときは、できるだけ均等に薄くのばし、ムラが無いよう気をつけましょう。

6.はみ出した下貼り用の紙はカットします。下貼りの作業は必要ない場合もありますが、布を貼る際に接着剤を均等に塗る練習にもなります。

Ⅲ.下貼りした本体に布を貼る

ここで布の用尺(要尺)をチェックします。作業に慣れている人は、あらかじめ全てカットして準備してもOKです。

心配な人は作業ごとに必要な布をカットしながら貼っていくのもいいでしょう。その場合は、まずは外部側面の布を33×13㎝ほどカットします。組み立てた本体にぐるりと巻いて、柄の出方や糊代(1~1.5㎝程度)をチェックしてから布を切りましょう。

 

7.布を貼っていきます。本体に平行に貼れるよう、布の裏側に印(糊代や貼り始めの位置など)をつけて貼っていくとガイドになり、斜めになるのを避けられます。

接着剤を均等にムラなく塗って丁寧に布を貼り、3面貼り終えたら8に進みます。

8.最後の面の仕上げ方は材料によって複数の方法がありますが、ほつれやすい布を使う場合は、糊代を畳んで貼るのが簡単です。※教室では材料や難易度によって複数の処理の仕方を使い分けています。

 

Ⅳ.糊代を処理して外底に布を貼る

側面に布を貼り終えたら、糊しろを処理します。全体の手順は以下の通りです。

9.4面貼り終えたら、底の糊代を処理します。写真のように不要な部分(下↓説明参照)を切り落とし、45度に折りたたんで(またはカットして)貼って仕上げます。

10.開口部の糊代を処理します。角の処理は材料によって異なりますが、ここでは初心者向けの一番簡単な方法を紹介しています。

11.角の糊代は45度に畳んで貼ると仕上がりがすっきりと見えます(下の画像参照)。写真では糊代が短く見えますが、初心者の方は1.5㎜程度あった方が作業が楽です。

12.本体の底に布を貼ります。布を貼る時は、白い紙(画用紙、ケント紙)などを芯にするのが基本です。内側に布を貼る際も同じテクニックを使うので、まずは外底で練習しましょう。

外側の布を貼り終えました。内側はまだ厚紙が見えた状態です。

 

Ⅴ.箱の内側に布を貼る、持ち手を付ける

内側に布を貼り、持ち手を取り付けます。内側に布を貼るためには、裏打ち用の白い紙(ケント紙、画用紙)が必要です。箱の中に入れて大きさをチェックしながら、底1枚と側面4枚をカットします。

 

全体の作業の流れは下の通りです。

 

13.まずは内底を貼ります。内部側面が接着剤で汚れないようにするには、本体底の厚紙側にボンドを塗ると良いでしょう。ヘラや先のとがった道具を使って、しっかりと四隅を貼ります。

 

14.内側側面を仕上げる前に、持ち手を取り付けます。

持ち手の取付けには複数の方法がありますが、ここでは内側に貼る方法を紹介します。持ち手が外れないよう、接着剤(ボンド)を多めに塗って固定してください。(小型のケースや軽い小物を入れる場合は接着剤で貼るだけで大丈夫ですが、ケースの大きさや入れるものの重さによっては、取り付け方を工夫しましょう)

[補足]   持ち手の材料は自由です。薄いテープやリボンなどを使う場合はそのまま貼りますが、革テープなどの厚みのある材料の場合は、下の画像のように厚紙部分をはぎ取り、接着後に凹凸が出ないようにすると良いでしょう。

片面に持ち手を貼ったら、もう1面も同じように持ち手を取り付けます。

15.最後に内側側面を仕上げます。裏打ち用の白い紙(ケント紙など)は布の厚さ分を考慮して高さを決め、実際に本体に入れて微調整します。持ち手をつける前に4枚分のケント紙をあらかじめカットしておくと良いでしょう。

白い紙に布を貼り、一面ずつ貼っていきます。内部側面を貼る際は、布パーツ側に接着剤を塗って本体に貼っていきます。

ヘラでコーナー部分を押さえながら、浮いた部分がないか確かめましょう。

広い面を貼ったところです。接着しにくい材料の場合は、クリップなどでしばらく留めておくのも有効です。

 

16.狭い面の内側側面のケント紙を実際の寸法に合わせて微調整し、布に貼ります。

4辺の糊代それぞれに接着剤を塗って内側に貼り、そのパーツを本体内部に接着して完成です。

無事に完成したでしょうか? 好きなものを入れて自由に使って楽しんで下さい。

 

・・・こちらは2011年の夏に公開したメインサイトの内容をモバイル向けにリニューアルし、2022年9月にこのページに掲載したものです。画像や内容は2011年のものなので、公開した年の欄に分類しています。